オーストリアは戦争犯罪については中立にはなり得ない=ネーハマー首相

オーストリアのネーハマー首相は、オーストリアは軍事的には中立国だが、ロシアの行う戦争犯罪と不正義に関しては中立とはなり得ないと発言した。

9日、キーウ(キエフ)を訪問したネーハマー・オーストリア首相がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ネーハマー氏は、「オーストリアは過去も今も中立国であり、欧州連合(EU)の一部である。軍事的には、私たちは中立だが、しかし、私たちは、戦争犯罪が起きていることに関しては同意し得ないし、不正義が起きている国は支援しなければいけないと考えている」と発言した。

また同氏は、それはオーストリアがEUの制裁を完全に支持し、自らも制裁を科し、またウクライナの観点から最も必要な場所でウクライナをサポートしていると伝えた。

同氏は、「私たちは、戦争が止まらない限り、EUの枠内で制裁を強めていく。現在、さらにもう一つの制裁が採択されたし、それは最後のものではない」と強調した。

さらに同氏は、オーストリアは、マリウポリなどからの、人々の避難のための理想的な人道回廊の設置のために努力をしていると伝えた。加えて同氏は、オーストリアには、ウクライナからの難民との大きな連帯があり、人々にはウクライナの人々を支援する準備があると述べた。そして、同氏は、「私は、支援が止まることはないと約束する」と強調した。

また同氏は、同日キーウ州の恐ろしい犯罪が行われたブチャを訪問したと報告し、その上で、国連機関によるそれら犯罪の操作が不可欠だと強調した。

ゼレンシキー大統領は、ネーハマー首相のキーウ訪問に感謝を示し、その訪問「決定的だ」「私たちにとって非常に重要な訪問だ」と形容した。同氏は、「私たちにって、彼が私たちの状況を深く理解していること、このロシア連邦の私たちに対する8年間の戦争の結果を深く理解していること、特に全面的侵攻の後の被害を知っていることが非常に重要だ」と強調した。

大統領府発表によれば、ゼレンシキー大統領とネーハマー首相は、会談時、ウクライナのEU加盟問題、対露制裁強化について協議した