「和平協議開始のタイミングはウクライナが決めること」=マクロン仏大統領
フランスのマクロン大統領は21日、現在の露宇戦争において、和平協議へ回帰するタイミングはウクライナが決めるべきことだと発言した。
マクロン仏大統領が2日間の欧州理事会会合後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
記者からの「フランスやその他の欧州パートナー国は、ウクライナにおける戦争に終止符を打つために何ができるか」との質問に対して、マクロン氏は、「それは最も重要で、最も複雑な問題だ」と発言した。
マクロン氏は、「私たちはウクライナで戦っていない。私たちはウクライナを支えている。私たちはロシアに対して制裁を科している。しかし、私たちはこの戦争に参加していないのであり、戦争を止める可能性は私たちにはない。なぜなら、私たちはこの紛争の当事者ではないからだ」と発言した。
また同氏は、自身にとって停戦という目的の達成が意味するのは、ウクライナの人々が協議のテーブルに戻る時が来たと思えるような条件を現地に作り出すことだと発言した。
その上で同氏は、「どうして私はこのように述べるのか? なぜなら私たちはウクライナを支持しているからであり、なぜならウクライナが自らの領土主権と国境を守っているからである。そのため、私たちがウクライナを代表して、あれやこれやにつき受け入れられる、受け入れられない、と話すことはできないのだ」と発言した。同氏はさらに「その文脈で言えば、私たちが何より行うべきことは、決して連絡を途絶えさせないことである」と補足した。
加えて同氏は、遵守すべき3つの点について説明した。「最初の点は、ウクライナの防衛と軍事的努力を支え続け、制裁を続けることだ。2つ目の点は、ウクライナ政権ともロシア政権とも話し続けることだ。なぜなら、ある時になれば、私たちはテーブルに戻らざるを得なくなるからだ。3つ目の点は、テーブルに戻り協議を再開するために受け入れられることになる瞬間をフォローし続けようとすることだ。そして、その時テーブル(編集注:協議)に参加すべきは、当然ながら、何よりもウクライナとロシアだが、しかし、その瞬間に平和の条件を築くために、そこには他に欧州と国際社会も出席すべきだ。これが私たちが進むべき道である」と発言した。
同時に同氏は、そのための前提条件を作り出すことは、自分の力の及ぶ範囲内ではないと指摘した。同氏は、「それらは、何よりもまず、現地の紛争の展開に左右されるものであり、さらには私たちが尊重せねばならない一定の主権的決定に左右されるものである。しかし、私たちは皆あらゆる行動でもって、それが可能となるよう、その瞬間が訪れるようにしなければならない。それこそが私が常に双方と話す可能性を念頭に置いている理由である」と強調した。