ゼレンシキー宇大統領、シュタインマイヤー独大統領とキーウで会談 防空システム供与に謝意

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25日、ウクライナのゼレンシキー大統領は、キーウ(キエフ)を訪問したドイツ連邦共和国のシュタインマイヤー大統領と会談した際、ドイツによる最新の防空システム「アイリスティー(IRIS-T)」の供与につき謝意を伝えた。

ゼレンシキー大統領が会談後記者会見時に発言した

ゼレンシキー氏は、「今日、私たちは、(シュタインマイヤー)大統領と重要な協議を行った。それは、私たちの国の関係に完全に合致するものだった。私は、ドイツに対して、最新の防空システム『アイリスティー』の提供につき謝意を伝えた。それは今日、私たちの空と人々の防衛にて非常に良く能力を示した。それが確かに私たち皆が感じている優先課題だ。私は、もうすぐさらにいくつかの同システムを受け取れることを期待している」と発言した。

同氏はまた、シュタインマイヤー氏に対して、ウクライナが防衛・領土解放のために必要としているその他の防衛品につき伝えたとし、「特に、それは火砲、装甲機材、その他の武器に関係するものだ」と発言した。

さらに同氏は、ドイツによるチェルニヒウ州復興の支援への期待を表明し、「私たちには、ウクライナにて非常に迅速に復興しなければいけない重要なものがある」と発言した。

これに対して、シュタインマイヤー氏は、ドイツはまもなくその他の武器の提供も行うと伝えた。

シュタインマイヤー氏は、「私は今日、(ゼレンシキー)大統領に、もうすぐマース(多連装ロケットシステム『マース2』)2台が渡され、さらに4台の自走榴弾砲パンツァーハウビッツェ2000も数日後にウクライナに渡されることを約束した」と発言した。

ゼレンシキー氏はまた、ドイツがロシアの脅威をウクライナと同じように評価していると指摘した。同氏は、「私たちは、様々な脅威について協議した。全面的戦争の現時点でロシア連邦により作り出された脅威は少なくない。ミサイルテロの継続、ロシアによるイランの共犯への誘致、ロシアの核脅迫の再来だ。私たちは、ドイツとともにこれらのロシアの脅威を同じように評価している」と発言した。

同時にゼレンシキー氏は、現在ウクライナとドイツの間には、安全保障、国防、経済、社会発展、エネルギー、人道面の連携、政治、国際関係といった全ての分野において、「中身のある関係」があるとして、ドイツに対して謝意を伝えた。

同氏は、「ウクライナの平和へ向かう歩みと私たちの領土一体性回復へのドイツの貢献は、確かに甚大だ」と強調した。

なお、シュタインマイヤー氏は25日、ゼレンシキー氏とのキーウでの会談前に、チェルニヒウ州とキーウ市内を訪問し、ロシア侵攻の被害を視察した。

写真:チェルニヒウ州軍行政府

写真:クリチコ・キーウ市長