シュタインマイヤー独大統領、独国民に対して、対露認識の見直しを呼びかけ
ドイツ連邦共和国のシュタインマイヤー大統領は、ドイツ国民に対して、ロシアとドイツは新しい対立の時代に入ったとする呼びかけを行った。
独ビルド紙が報じた。
シュタインマイヤー氏は、ドイツ国民に対して、ロシアに関する古いイメージを捨てるよう呼びかけた。同氏は、何よりもまずドイツ東部の人たちが、ロシアがドイツに対峙しているということを認識すべきだと発言した。
また同氏は、自身は1990年のドイツ統一後に平和な未来が訪れることを期待していたと述べ、特にそれはミハイル・ゴルバチョフ・ソ連大統領の役割のおかげであったと指摘した。他方、同氏は、今日状況は変わったとし、ロシアは2月24日にウクライナを侵略して、時代の転換点を作り出したと発言した。
そして同氏は、「今日、私たちの国は、互いに対立している。ロシアは、私たちが克服したと思っていた安全のない時代、つまり、戦争、暴力、逃亡、そして欧州における戦争拡大の恐怖の時代に、ドイツの私たちを突入させたのだ」と発言した。
その他同氏は、ロシアのウクライナへの侵攻につき「20世紀と2つの世界大戦から学んだ全ての教訓に対する攻撃である」とも形容した。
なお、シュタインマイヤー独大統領は、10月25日に、ロシアの全面的侵攻開始以降初めてウクライナを訪問した。その際同氏は、チェルニヒウ州コリュキウカとキーウ市内におけるロシア軍攻撃のあった場所を視察した。また、チェルニヒウ州視察の際には、空襲警報が発令したために、シェルターへと移動し、1時間以上にわたりシェルターで市民とともに過ごしていた。