ウクライナはクレムリンを攻撃していない=ウクライナ政府関係者
ウクライナのポドリャク大統領長官顧問は3日、ウクライナが露大統領府(クレムリン)を無人機で攻撃したとするロシア側の発表に関して、ウクライナは同施設もロシア内の他の施設も攻撃していないと発言した。
ポドリャク氏がウクルインフォルムにコメントした。
ポドリャク氏は、「ウクライナは、クレムリンもロシア連邦領内の他の施設も攻撃していない。私たちの防衛戦力の目標は、一時的被占領下ウクライナ領内の軍事施設だけである。クレムリンのような施設への攻撃が軍事課題を全く解決しないこと、反転攻勢作戦の準備を促進しないことは明白である」と発言した。
また同氏は、ウクライナの戦略は被占領地の敵の後衛の予備戦力を破壊することにあるとし、それはジュネーブ条約しかり、国際法に完全に適った行為だと指摘した。
さらに同氏は、「また、ロシアがクリミアであたかも工作員グループを拘束したと発表したことと、あたかもクレムリンが攻撃されたと発表したことが同時だったことが、ロシア側から具体的な挑発が準備されていることを直接的に示すことは明白だ。それは、情報面でのイニシアティブを奪い、関連の情報面の背景を作り出し、ウクライナ社会を含め、社会を否定的な予想に追いやろうとする明らかな試みである。士気を下げるはっきりとした戦略であり、ロシアはその戦略をウクライナ軍の関連行動の前に使っているのだ。また過去数日のウクライナの民間の建物、民間施設への恒常的な砲撃の後のロシアにとってのかなり否定的な背景を著しく低減する試みでもあろう」と発言した。
その他同氏は、現在クレムリンは、第一に、世界の報道機関の注意を自らのテロ行為から逸らし、自国民に対しては、ウクライナでの戦争犯罪を正当化してみせようとしており、第二に、ウクライナの反転攻勢を前に、ショッキングな発表で、社会の士気を下げようとしているのだろうと指摘した。
これに先立ち、ロシア大統領府広報室が3日、あたかも無人機によってクレムリンへの攻撃の試みがあったが、その無人機は撃墜されたと発表していた。