ウクライナ情報機関トップ、解放された領土の再統合の困難さ指摘

ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長は、戦争に勝利して、2014年から占領されている領土を解放した後には、ウクライナは長い年月のかかる実質的な再統合の段階を経験しなければならないと発言した。

ブダーノウ局長が特別番組「1年」へのインタビュー時に発言した

ブダーノウ氏は、「少し驚かせてしまうかもしれないが、しかし、勝利で全ては止まらないのだ。私たちを待っているのは、非常に複雑な段階である。『長い年月のかかる』と言える、私たちの領土の実質的再統合の段階である。なぜなら、私たちはこれから300万人の住民を受け入れるわけだが、彼らは9年間ロシアのプロパガンダの下で生きてきたのであり、彼らはもう全く異なる世界の受け止め方をしているからだ。それは思っているほど容易なことではない」と発言した。

また同氏は、戦勝の日は明確に定められるが、その後も長く困難な作業が続いていくことになると指摘した。

さらに同氏は、「第二に、私たちは、経済をかなり真剣に変化させなければならないし、作り出される新しい連合、同盟のビジョンを再考する必要がある。世界には新しい安全保障の構造が生じる。それは、私たちだけに関わるものではない。それは世界的な問題だ。そのため、多くの仕事が生じることになる」と発言した。

同氏はまた、長期間占領されていた地域においては、戦後も国統治モデルを変えるべきではなく、「強い手」が必要になるかもしれないと指摘した。

なお、4月28日、タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は、脱占領後のクリミアの統治形態として、まず軍行政府が設置され、それから軍・民行政府へと移行し、その後に選挙が行われて文民の統治に移行するという見方を説明していた。

写真:情報総局