ゼレンシキー宇大統領、トルドー加首相とジョコ・インドネシア大統領と広島で会談

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訪日中のウクライナのゼレンシキー大統領は21日、カナダのトルドー首相とインドネシアのジョコ大統領と会談した。

G7首脳会議の開催されている広島市内で会談が行われた。大統領府広報室が伝えた。

トルドー加首相との会談に関する発表によれば、両首脳は、二国間関係の喫緊の議題につき協議し、安全保障・防衛分野の今後の連携に注意を向けた。

ゼレンシキー大統領は、「友好的カナダがロシア侵略への抵抗におけるウクライナ支持のリーダーの1つであることを高く評価している。そして今、私たちにとっても全世界にとっても決定的な瞬間であり、ウクライナは支援の強化を必要としている」と発言した。

ゼレンシキー氏はまた、トルドー氏に対して、前線の状況を伝え、今後あり得る展開について意見交換を行った。

さらにゼレンシキー氏は、「私は、地雷除去における実際的な支援とあなたの政府とカナダの有権者による私たちの要請への迅速な対処につきあなたに感謝している」と発言した。

その他両者は、カナダによるウクライナ軍人訓練ミッション「UNIFIER」にて、ウクライナの若年将校を訓練させることにつき話し合った。

また、ゼレンシキー氏は、カナダによる対露制裁圧力の一貫した強化を高く賞賛した。

さらに同氏は、ウクライナが提案する和平イニシアティブ「平和の公式」の全ての項目の実現の重要性を強調した。

加えて、同氏は、ウクライナの欧州大西洋統合(NATO加盟)問題に注意を向け、7月のビルニュスでのNATO首脳会談時に、ウクライナのNATO加盟に関する具体的な決定が採択されて、ウクライナがNATOの一員になることの明確なシグナルが出されるべきだと指摘した。

ジョコ・インドネシア大統領との会談に関する発表によれば、ゼレンシキー大統領は、ジョコ大統領にウクライナの戦況について報告した。ゼレンシキー氏は、ウクライナの民間インフラに対する攻撃に注意を向けた。

またゼレンシキー氏は、ジョコ氏に対して、ロシアにより違法に連れ去られたウクライナ児童の帰還に向けた努力を促進する支援を求めた。

ジョコ氏は、黒海穀物イニシアティブの継続を歓迎した。両者は、同イニシアティブを拡大することの重要性を指摘した。

また、両者は、ウクライナが提案する和平イニシアティブ「平和の公式」の実現につき協議した。ゼレンシキー氏は、ジョコ氏に対して、「平和の公式」を発表する機会となった昨年11月のG20首脳会議への招待につき謝意を伝えた。

ゼレンシキー氏は、インドシアに対して、保険分野を中心として、ウクライナの復興努力を支持する準備があることにつき謝意を表明した。

なお、ゼレンシキー大統領は、G7首脳会議に対面出席するために20日に広島訪問を始めていた。

写真:大統領府