ウクライナ軍操縦士のF16訓練により西側諸国はプーチンにシグナルを送っている=独首相
ドイツ連邦共和国のショルツ首相は21日、米国大統領によるウクライナ軍航空機操縦士の戦闘機F16訓練容認の決定は、プーチン露大統領に対する、彼は目的を達成できない、ということを伝えるシグナルだと発言した。
ショルツ首相が独ヴェルト局へのインタビュー時に発言した。
ショルツ氏は、「何よりもまず、それはロシア大統領に対しての、彼が、できるだけ長く続く戦争の遂行で自らの目的を達成できる、と期待しないようにとのシグナルだ。同盟国は、ウクライナに長期的支援を与える準備がある」と発言した。
同氏はまた、ドイツはF16を保有しておらず、主に防空システム、装甲車、重火器のウクライナへの供与に専念すると述べ、またドイツがウクライナ軍航空機操縦士を訓練する話は今のところないと伝えた。ロシアが航空機供与可能性に関連して脅迫を行っていることについては、ショルツ氏は、同国の脅迫は前も聞かれたものだと指摘した。
同氏は、「重要なのは、私たちが互いに調整した上でのみ行動することで、一国のイニシアティブがないことであり、私たちが、ロシアとNATOの間の戦争をもたらすエスカレーションに達しないように注意することだ」と発言した。
また同氏は、ドイツに対して、戦争を止めて、軍を撤退させるよう改めて要求した。さらに、他の国々には、ロシアは武器を使ってウクライナ領を併合しようとしているのであり、それは国際秩序を侵害し、世界の平和と安全を脅威に晒すものであり、クレムリンがその計画で成功してはならないと発言した。
ウクライナの将来のNATO加盟に関する質問では、ショルツ氏は、2008年のブカレストNATO首脳会談の際に、将来のウクライナ加盟という長期的展望が形成されたことを喚起した。同氏は、「直近の未来でそれが達成されないことは皆がわかっている。NATOの基準にいくつかの条件があり、ウクライナは現時点でそれを履行できないことも理由だ」と発言した。
同時に同氏は、いずれは安全の保証についても話さなければならないと指摘し、その保証は、パートナー国がどれだけウクライナを将来武装させていくかという問題を含むと発言した。同氏は、戦後、ウクライナは西側の武器で武装していくことになると補足した。
また同氏は、安全の保証は後で協議することになるが、今はまだ時期尚早だとも発言した。