ガルージン・ロシア外務次官による「和平の条件」に、ウクライナ政権関係者がコメント
ウクライナのイェルマーク大統領府長官は27日、ロシアのガルージン外務次官が述べた「和平の条件」に関して、ロシア軍がウクライナ領にいる限り、誰もウクライナ社会や首脳陣にロシアと協議を行うことを強制はしないと発言した。
イェルマーク長官がテレグラム・チャンネルに書き込んだ。
イェルマーク氏は、「今日、ロシア軍が私たちの領土にいる限り、ウクライナの社会や国家首脳陣にロシア人と話すことを強制するような勢力は存在しない」と書き込んだ。
また、ポドリャク大統領府長官顧問は、ツイッター・アカウントにて、ガルージン氏の発言はロシア首脳陣の機能不全を示すものだと指摘した。
ポドリャク氏は、「ロシア外務省の口から出た『ロシアの要求』は、まずもってロシア首脳陣の法的・実質的機能不全を確認するものだ。そのため、『ウクライナのカウンター条件』のみが現実的なものである。(それはすなわち)ウクライナ主権領土からの全軍の速やかな撤退。ソ連が崩壊し、旧ソ連諸国は完全な主権を有すことの最終的承認。戦争犯罪者と戦争の立案者の引き渡し。ロシア連邦領内の非軍事化圏(緩衝地帯)の確立。攻撃用武器(長射程ミサイル)の削減。ロシア核兵器管理の運用に関する国際会議。他国において凍結されているロシアの資産をウクライナのために自発的に放棄することを含む、賠償金支払いプログラムの法的確認だ」と伝えた。
これに先立ち、ロシア連邦のガルージン外務次官(前駐日ロシア大使)が、露国営プロパガンダメディア「タス」へのインタビュー時に、ウクライナとの停戦「条件」として、ウクライナ軍の攻撃停止、西側の武器供与の停止、ウクライナによるNATO・EUの加盟断念、ウクライナの中立・非軍事ブロック地位への回帰、ウクライナによる「領土面の現実の承認」(編集注:ロシアが占領する領土の断念)、ロシア語の国家語化、信仰の自由権を含む「基本的人権の遵守」を挙げていた。