ベーアボック独外相、英国とウクライナへのミサイル供与関連協議を行っていることを認める

ドイツのベーアボック外相は、ウクライナに長射程ミサイルが供与できるようにするために、英国との間でミサイル移転を行う可能性を排除していないことを認めた。

ベーアボック外相が独テレビ局「ARD」の番組内で発言した

ドイツが独製長射程ミサイル「タウルス」を英国に渡すことで、英国が英製長射程ミサイル「ストームシャドー」をウクライナに追加供与するというキャメロン英外相の(編集注:いわゆる、ところてん方式の)提案につき、ベーアボック独外相は、「それは選択肢の1つとなり得る。私たちはそのことを信頼を持って議論している」とコメントした。

同時にベーアボック氏は、自身がタウルスをウクライナへ供与することを支持していることも指摘した。同氏は、自身が昨年夏にウクライナを訪問した際に、ウクライナ東部に地雷帯があることから、ウクライナには長射程兵器が必要だと明確に述べたことを喚起した。記者から、それはタウルスのことだったのか、と質問されると、ベーアボック氏は、「括弧付きで、タウルスもだ」と認めた。

なお、ベーアボック氏は先週には、長射程武器には、例えば、ドイツがウクライナに以前から供与している榴弾砲も含まれるとも発言していた。

これに先立ち、ベルリンでベーアボック独外相と会談したキャメロン英外相が、「ウクライナ支援のためにドイツのパートナーたちと緊密に協力する」準備があると述べ、とりわけ「指輪交換」の可能性を指摘していた。両外相は記者会見時に、ミサイル供与問題について議論したことを認めていた。

なお、ベーアボック氏が所属するドイツ与党「緑の党」には、ウクライナに「タウルス」を供与するという案を支持する政治家が多い。他方で、タウルス供与に強く反対している社民党のショルツ首相率いる政府に参加していることから、独議会では同案に対して反対票を投じ続けている