「平和サミット」の共同コミュニケにて、3分野で明確な枠組みが定められた=スイス大統領

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スイス・ビュルゲンシュトックで開催された第1回「平和サミット」の参加国・国際機関は、共同コミュニケを採択した。

アムヘルト・スイス大統領がサミット総括の共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

アムヘルト氏は、「何か月も、私たちは戦争、武器供給、軍事支援について話してきた。今回、私たちは平和について話した。初めて、このようなハイレベルでこのような数の国と機関とともに会合を開いた。ここに集まった大半の国がビュルゲンシュトック共同コミュニケに同意したと言う事実は、忍耐強い作業を通じて外交が何を達成できるかを示している」と発言した。

同氏はまた、「多くの議論でこのアプローチへの支持を感じた」と発言した。

そして同氏は、「この休日、ここ、ビュルゲンシュトックにて、あらゆる大陸から重要な声が集まった。広範な参加が示すことは、国際社会がウクライナにおける戦争に懸念しているということである。そして、それは、これらの国々が平和への道を一緒に築く願望を抱いていることを示している。展望と出口に関する立場は異なる。この会合がより重要なのは、幅広い意見交換ができたことである」と発言した。

加えて同氏は、今回採択されたコミュニケには、ウクライナにおける平和達成の道のりで、核安全保障、食料安全保障、人道の分野における今後の議論がどのように行われるかに関する明確な枠組みが定められていると指摘した。

同氏は、「核安全保障分野、食料安全保障分野、人道分野にて、私たちは、信頼構築への行動は可能であるという点に合意した。これらの問題は、多くの国にとって大きな意味を持つ。とりわけ、戦闘地域から遠いところにある国にとってもだ。ビュルゲンシュトック・コミュニケにて、私たちは、これら3つの分野にとっての明確な枠組みを定め、今後の議論はその中で行われていく。これが、私たちがウクライナにおける平和達成をどのように望むかに関する私たちの共通のビジョンである」と発言した。

とりわけ同氏は、サミット参加者は、「原子力エネルギー、原子力施設のどのような使用も、安全で、保護され、環境面で合理的でなければならない」という点に合意したと伝えた。

そして同氏は、「第二に、港や航路上の商業船や、民間港や民間港湾インフラへの攻撃は容認できない。第三に、あらゆる捕虜は完全な交換を通じて解放されねばならない。追放され、違法に移動させられたウクライナの児童全員やその他の全てのウクライナの違法に拘束されている民間人は、ウクライナに返されねばならない」との点に合意したことを説明した。

その上で同氏は、「各国が外交的な努力と集中的な議論で見出した共通項は、ともに前進するための前提条件である。今後、この出発点が活用されねばならない。ウクライナの公正かつ永続的な平和は、紛争地域の人々や戦争の結果によって直接的被害を受けている全ての人々にとって根本的な意味を持つ。世界中にとって、国際関係はルール、国際法、国連憲章に基づかねばならない。それこそが、私たちが願うべき未来なのだ」と発言した。

同氏は、スイスは今後もウクライナの平和達成プロセスにて積極的な役割を果たしていくと明言した。

なお、15、16日、スイスで第一回「グローバル平和サミット」が開催された。