ロシアがクリミアで拘束した政治囚を明け渡したのは5年ぶり=ウクライナ政権高官

ウクライナのタシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は29日、前日にロシア拘束からの解放が発表されたナリマン・ジェリャル・クリミア・タタール民族代議機関『メジュリス』副代表は、ロシアが占領下クリミアで拘束し、ウクライナに明け渡した政治囚として2019年以降初の人物となると説明した。

タシェヴァ代表がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。

タシェヴァ氏は、「2019年以降、クリミアの被拘束者解放は実質的に止まっていた。クレムリン政権にはクリミア被拘束者を明け渡す準備がなかったのだ」と伝えた。

その際同氏は、昨日の時点でロシアが拘束するクリミア政治囚は218人だったが、ジェリャル氏の解放により、その数は217人となったと指摘した。また、その内の60%が先住民族のクリミア・タタール人だという。

これに先立ち、ゼレンシキー大統領は29日、ロシアの拘束からウクライナの民間人をさらに10名帰還させることに成功したとし、その中にはクリミア・タタール民族代議機関「メジュリス」のナリマン・ジェリャル副代表も含まれていると伝えていた。