「ウクライナは戦争の凍結に同意しない」=ウクライナ大統領府と外務省が独紙報道にコメント

ウクライナの大統領府と外務省は、独ビルト紙によるウクライナが戦争の凍結に同意する予定だとする報道を否定した。

ウクライナ大統領府のリトヴィン・コミュニケーション担当大統領顧問は15日、フェイスブック・アカウントにて、独大衆紙「ビルト」が、ゼレンシキー大統領があたかも「ウクライナ勝利計画」にて、前線の一部で停戦する準備があるとする記事を掲載したことにつき、ビルトの情報はフェイクだとしてその内容を否定した

リトヴィン氏は、「ビルトがフェイクを拡散した。ビルトは『勝利計画』を見ていないし、大統領によって現在『勝利計画』策定に関わっている数名の内誰もビルトとは話していない」と強調した。

また同氏は、誰も「ミンスク3」のようなものをロシアにプレゼントすることはないと指摘し、「ウクライナは戦争のどのような凍結にも反対であり、ウクライナ政権はあらゆるレベルでそのことを話している。私たちにとって重要なことは、米国が『降伏』や『凍結』ではなく、ウクライナの『勝利計画』を支持することである」と指摘した上で、さらに、勝利計画はまず米国に提示されるとし、「なぜなら米国はその充足の実現を保障できるからだ」と指摘した。

ウクライナのティーヒー外務報道官も15日、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、ビルトの報道にコメントし、ウクライナは一切の「戦争の凍結」に同意する予定はないと伝えた。ティーヒー氏は、「それについて伝えた関係者は、ゼレンシキー大統領の計画を知らない」と強調した。

さらに同氏は、ゼレンシキー大統領が米国で提示する要素は「間違いなくウクライナと同国軍人を強化するものであり、弱体化させるものではない」とも指摘した。

なお、ゼレンシキー大統領は、バイデン米大統領に示すつもりの「勝利計画」は4+1項目からなると発言している