ブラジル、20か国に対して、中国と進める独自「和平計画」の支持を要請へ=報道

ブラジルは9月27日に、ニューヨークで、いわゆる「グローバルサウス」と呼ばれる国々20か国の代表者に対して、ブラジルが中国が共同で進めるロシア・ウクライナ戦争終結を目的とする独自和平案「6項目のコンセンサス」への支持を求める予定。

ロイター通信がルーラ・ブラジル大統領の国連総会開会時の演説に関する記事で報じた

同会合には、コロンビア、エジプト、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、南アフリカ、アラブ首長国連邦など20か国が参加することが見込まれているという。ウクライナを強く支持している欧州の国々は含まれていないという。

会合の議長を務めるのは、ブラジル大統領の国際政治担当筆頭顧問であるセルソ・アモリム氏。同氏が、ブラジルと中国が進める、ロシア・ウクライナ情勢解決に関する「6項目のコンセンサス」を出席者が支持するよう説得を試みる。

ブラジルの外交官の1人は、ロイターに対して、「これらの国々が何を提示するかを聞き、これらの項目の支持へのクリティカルマスを作り出すことが目的だ」「欧州諸国を含め、多くの国が話を聞きたがっている」と発言した。

6項目からなる中国・ブラジル提案は、今年5月にアモリム氏が北京を訪れた後に発表されたもので、即時停戦、情勢緩和、ウクライナとロシアの和平協議の開始を呼びかけつつ、同時にロシアに対しては占領するウクライナ領土からの軍の撤退を要求しない内容となっている。

ルーラ・ブラジル大統領は、国連総会での演説時に、この中・ブラジル提案への支持を改めて呼びかけた。他方で、ゼレンシキー大統領はこの提案を「破壊的」だと形容しており、ウクライナが主導する「平和サミット」のイニシアティブが唯一実現可能な和平フォーマットだと主張している。