ウクライナ外務省、フィナンシャル・タイムズの「ウクライナによる領土譲歩議論」の記事を否定

ウクライナのティーヒー外務報道官は1日、英フィナンシャル・タイムズの記事におけるウクライナ外相が国連総会の会場内でのプライベートな会談で和平達成のために領土面での譲歩に関する協議していたとする関係者発言を元にした記事を否定した。

ウクライナ外務省がフェイスブック・アカウントでティーヒー報道官の発言を伝えた

ティーヒー氏は、「私は、シビハ外相のニューヨークにおける各会談にいたが、いずれの会談でも、領土面での譲歩に関する提案や協議、ないしは、ほのめかしすらもなかった。反対に、外相の提案は揺らぎないものであり、彼は、閉ざされた扉の奥で、その立場の要素を強調していた。ウクライナの主権と領土一体性に関しては一切の譲歩もあり得ない」と発言した。

また同氏は、外相は全ての協議相手に対して、「平和の公式」が包括的で公正で永続する平和に向かう唯一の現実的な道筋だとし、「ウクライナについてはウクライナ抜きでは何も(編集注:協議しない/決定しない)」という原則が一貫して遵守されねばならないと強調したと発言した。

その上で同氏は、「フィナンシャル・タイムズの外相が譲歩について協議したという関係者の情報は、単に間違っているし、そのような誤ったナラティブを拡散することに関心を持っているのが一体誰なのかに私たちは関心がある」と発言した。

これに先立ち、フィナンシャル・タイムズは、シビハ新ウクライナ外相が西側諸国の外相とのプライベートな会談の際に、潜在的な譲歩的解決策について協議したとか、シビハ氏は「安全保障と領土の交換」に関する協議を行う可能性に関して前任者よりもプラグマティックだったなどとする、先週ニューヨークでの国連総会に出席した欧州の外交官の中の関係者の発言に基づく記事を出していた。