プーチンは西側陣営とBRICS陣営で世界を分断したがっている=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、ロシアの首脳プーチン氏は世界を「西側+」陣営と「BRICS+」陣営に分断したがっているとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領がインド紙「ザ・タイムズ・オブ・インディア」へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「私は、BRICS首脳会議は失敗したと思っている。私たちは、今日のBRICSの構成の内、とりわけ、サウジアラビア首脳をはじめ、ロシアが期待していた多くの首脳を目にしなかった。それは、BRICSに同盟がないことを物語っている。私は、プーチンは戦争政策によってBRICS自体に穴を空けていると思っている」と発言した。

また同氏は、プーチン氏は世界を分極化し、「西側+」陣営と「BRICS+」陣営に分断することを強く欲していると発言した。

その際同氏は、「今のところ、いくつかの理由から、彼はそれを実現できていない。何よりも、彼が殺人者、テロリストであることを皆が理解しているからだ。皆が、現在安いエネルギー資源があることを理解しており、国によってはそれを利用しているが、しかし、自国経済の平準化を期待している国ですらも、プーチンで汚れることは望んでいないのだ」と発言した。

その他同氏は、ロシアは平和を望んでいないと強調した。その際同氏は、「中国・ブラジル提案は非常に条件付きのものだ。なぜなら、それは具体的な中身のある計画というよりは、むしろ政治的な力点だからだ。しかし、彼らのその(編集注:ウクライナの)領土一体性の観点で一般化された方向ですらも、プーチンは支持したがっていないのだ。中国とブラジルにとっては、それは平手打ちだ。だから、ブラジルもBRICSに首脳レベルで出席していなかった。つまり、BRICS(編集注:の首脳会議)は生じなかったのだ」と発言した。

同時に同氏は、グテーレス国連事務総長のBRICS首脳会議出席については、現在ロシア・ウクライナ戦争においてどのようなリーダーも中立であり続けることはできないと指摘した。

その際同氏は、「国連事務総長に関しては、私は、それはシュールだと思っている。それは、国連だけに関係するのではなく、多くの他の国に関係することだ。私は、現在、ロシア・ウクライナ戦争において、自分は中立だと言うことはできないと思っている。なぜならそれは、ロシアの側にいることを意味するからだ。中立は、ロシア連邦にとってのみ有益である。侵略国と犠牲国の間には中立はあり得ない。私は、それはロシアへの隠された支持だと思う。そこに出席して、自らの中立性につき話し、この紛争の解決を支援したいと話す者は、私の考えでは、むしろ親露のようだと思う」と発言した。