いくつかの欧州諸国はウクライナの市民社会勢力を羨んでいる=EU大使

マテルノヴァ駐ウクライナ欧州連合(EU)大使は1日、ウクライナに存在する強力な市民社会のおかげで、同国を「非民主的」だと批判することは不可能だと発言した。

マテルノヴァEU大使がフォーラム「戦時下の民主主義 ウクライナの経験と世界にとっての教訓」の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

マテルノヴァ氏は、「戦時下の民主主義に関するウクライナの教訓の1つは、私にとっては、強力な市民社会、その影響力を行使し、番犬の役割を担い、経験を生かす能力である。(中略)私は、いくつかの国において、私たちは本当に、ウクライナの市民社会の力を羨んで見ていると思うし、それは独立した報道機関に関しても言えることだ」と発言した。

また同氏は、全面侵攻の始まる前、ウクライナのことは、汚職や脆弱な国家システムといった多くのことで批判できたかもしれないが、「ウクライナは非民主的だ」と批判することはできなかったと指摘した。

その際同氏は、「ウクライナの反骨精神には、ダイナミックな民主主義が生まれつきで存在している」と発言した。

さらに同氏は、EUは戒厳令下で民主主義が過度に制限されないかと注意深く観察していると伝えつつ、EUはウクライナとその市民社会を支持し続けることを明言した。

その上で同氏は、「私は、来年ポーランドが議長国になる時に、現在続いており、非常に良好に進んでいるスクリーニング(編集注:EU法の加盟国での適用分析)が、EU加盟国が根本的分野のクラスターの実質的開放を許可する良い基盤となることを強く期待している」と発言した。

これに先立ち、10月30日、欧州委員会は加盟候補国の改革状況に関する詳細な評価の記載された例年出される報告書「拡大パッケージ」を採択していた。同評価には、重要改革に関する勧告や指示が記されている。