「トランプ氏が戦争を終わらせられないようにすべく、プーチンは情勢を激化させたがっている」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は28日、ロシアのプーチン氏は戦争の終結を必要としておらず、トランプ米次期大統領がこの戦争を終わらせられないようにすべく、情勢を激化させたがっていると発言した。

ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した

ゼレンシキー氏は、同日プーチン氏がカザフスタンで再び自国のミサイルや、殺人と破壊を行う準備を宣伝したと発言した。

そしてゼレンシキー氏は、「プーチンがウクライナに対して放った何千ものミサイルに加えてなお、さらに数千弾を足したがっているのは明白だ。彼には、この戦争の終結は必要ないのだ。さらに、プーチンは、他の人がこの戦争を終わらせられないようにしたがっている。彼が自らの『オレシニク』を振り回しているのは、就任後に必ず努力するであろうトランプ大統領のその努力を破綻させるためだけだ。プーチンは、トランプ大統領が戦争を終わらせられないよう、彼が全て失敗するように、現在状況を激化したがっているのだ」と訴えた。

また同氏は、この戦争に唯一罪がある人物がプーチンであり、彼はこの戦争を信じている唯一の人物だと発言した。

そして、同氏は、「だからこそ、現在のプーチンのエスカレーションは、後ほど米国大統領をロシアの条件に向かわせるための圧力なのだ。私たちは、今ある全ての脅威を理解している」と強調した。

同時に同氏は、全てのウクライナ国民に対して、空襲警報、ミサイルの脅威があった場合には、シェルターへ向かうよう要請した。同氏は、「それは、堅固なルールであり、ロシアからのあれやこれやの発言に左右されないルールである。今、ロシアの恐怖と不信をウクライナに撒き散らす試みがさらに増えるかもしれない。私たち皆に、それを乗り越えるための強靭性が必要だ。そして、パートナーたち皆との団結が必要だ」と発言した。

その他同氏は、プーチンは現在も、これまでずっと行ってきたとの同じことを行っているとし、それは脅し、分断し、1人1人を個別に破壊したり、揺さぶったりすることだと指摘した。

そして同氏は、「彼は他には何もできないのだ。彼は、一人になると負ける。そして、彼は今負けなければならない。全てにおいて。そして、それが皆にとって安全となるのだ」と強調した。

これに先立ち、プーチン氏は、アスタナで開かれた集団安全保障条約(CSTO)首脳会議にて、新しい弾道ミサイル「オレシニク」による攻撃の標的は「キーウの決定採択の中心部」になり得ると発言していた。