ゼレンシキー宇大統領、ジョージア情勢につき「米国と欧州が強くなかった」

ウクライナのゼレンシキー大統領は、大規模反政府抗議運動の続くジョージアに情勢につき、米国と欧州の行動が「強くなかった」と指摘した。

ゼレンシキー大統領がCBNへのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「私は、米国と欧州が強くなく、ロシアを反省させられなかったのだと思っている」と発言した。

その際同氏は、ロシアはジョージアを発展できないようにし、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)へと加盟できないようにするために、ジョージア領を占領して紛争を凍結したのだと発言した。そして同氏は、「そして同国(ロシア)は、同じことをモルドバでもウクライナでもしてきたし、世界中で行ってきた」と発言した。

また同氏は、「昨日まで自由で民主的だったジョージアは、今日、オリガルヒ(大富豪)に牛耳られている。全政権がモスクワと直接繋がりのあるビジネスに属しているのだ…。そして、今日、ジョージア政権はもう、EU加盟問題を数年間拒否すると公式に話している。彼らは今日、ロシア連邦の完全なコントロール下にあるのだ」と発言した。

なお、ジョージアでは、同国政府が欧州統合を止める決定を下したことを受け、首都トビリシや複数の町にて、約2週間にわたり多くの人々が抗議を行っている。政権は、この抗議運動に対して、催涙ガスや放水で応じている他、治安機関が抗議者を殴打し、迫害し、拘束している。警察や、政権と繋がりがある可能性のある暴力的な集団が、記者を殴打し、抗議について報道させないようにしている。すでに数百人の抗議者が、違法行為、犯罪を行ったとの容疑をかけられ拘束されている。

ウクライナのゼレンシキー大統領は12月5日、ジョージアの親露政権に対する制裁発動の決定を発効させる大統領令に署名している

写真:大統領府