プーチンはウクライナとの直接交渉を恐れている=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、ロシアの独裁者プーチンはウクライナとの直接交渉を敗北だとみなしており、それを恐れているとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領がAPへのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「彼(編集注:プーチン)の考えでは、それ(編集注:ウクライナとの直接交渉)は彼の敗北であり、彼の弱さなのだ。代わりに彼は、これは西側とロシアの間の戦争だとする古いナラティブを推し進めている。なぜなら、彼がウクライナに負けていると認めることは彼にとっては耐えられないことだからだ」と発言した。

また同氏は、ロシアは戦争を公正に終わらせたがっていないと指摘した。その際同氏は、「彼らは、ウクライナの自由と独立を破壊した形で(戦争を)終わらせたがっている。それは大袈裟な言葉ではなく、それは彼らの願望であり目的なのだ。しかし、彼らは目的を達成していない。彼らは主要な目的、ウクライナの独立の破壊を達成していないのだ。ウクライナはウクライナの人々、軍、私たちのパートナーのおかげで耐えている」と発言した。

さらに同氏は、プーチンは「私たちとではなく、トランプ、米国と」話したがっているというシグナルを必死に送っていると指摘した。

そして同氏は、「しかし、ウクライナ抜きでのそのような交渉は結果をもたらさない。私たち抜きでは、正しくない。私たちがトランプ大統領とこの戦争の終結のための具体的な措置について議論し、前進の道を明確に定めたら、その時おそらく、その後でなら、彼(編集注:トランプ氏)はロシア人と話すことができるようになるだろう」と発言した。

加えて同氏は、プーチンは勝利を宣言するためにウクライナに勝つ必要はないと述べ、国際社会がロシアと共に妥協に向かえば、プーチンは不処罰のままとなると指摘した。

その際同氏は、「それは、『侵略は有効だ』という危険なシグナルとなる。他の権威主義のリーダーが、彼がウクライナの主権を破壊した上で、彼は解放されたというのを目にすることになる。だからこそ、ウクライナ抜きのウクライナに関するどのような米露交渉も危険なのだ。誰も私たちの背後で私たちの運命を決めることはできない」と強調した。

写真:大統領府