欧米、ロシア軍の人道回廊に対する攻撃を非難
ウクルインフォルム
米国と欧州連合(EU)は、ロシア連邦がウクライナと合意した住民避難のための人道回廊に対して、繰り返し攻撃を行っていることを非難した。
米国とEUの代表者がウィーンのOSCE常設理事会特別会合時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
カーペンター米国代表は、「土曜日と日曜日、ロシアは、ヴォルノヴァハとマリウポリからの人道回廊開設に同意したが、その後、民間人が脱出する際に、その脱出ルートを砲撃した。それは、純然たる悪である」と発言した。
同氏はさらに、ロシアが、ウクライナ人のロシア侵略からの救出のために、人道回廊の行き先としてロシアやベラルーシを提案していることにつき、「冷笑主義の極みだ」と強く非難した。
EU代表部は、声明により、「人道回廊設置、局地的な停戦による民間人の保護と安全な通行の必要は緊急のものだ。私たちは、侵略国ロシアがそのような回廊の開通を妨害しているだけでなく、残念ながら、合意に反して、マリウポリ、ヴォルノヴァハ、ハルキウ、チェルニヒウ、スーミ、その他のウクライナの町々を引き続き砲撃していることを断固として非難する」と書かれている。
さらに、EUは、ウクライナの人道団体、国連、国際赤十字委員会(ICRC)、医療関係者、支援関係NGOに対して、ウクライナの国際的に認められた領土内における苦しんでいる人への安全かつ迅速かつ障害のないアクセスが保証されなければならないと主張した。
なお、ウクライナ・ロシアは、5、6日、東部ドネツィク州のマリウポリやヴォルノヴァハにて住民を避難させ、市内に支援物資を配送するための人道回廊を設置することで合意したが、いずれもロシア側が停戦に違反したため、住民の避難は実現していない。