NATO内でウクライナがドンバス・クリミアを奪還できるかにつき議論=CNN
ウクルインフォルム
北大西洋条約機構(NATO)内では、今後数週間はウクライナ・ロシア間の前線で大きな変化は生じないと見ている。また、ウクライナが2014年からロシアが占領するドンバス地方とクリミアを奪還する能力があるかという議論が行われている。
18日、米CNNが報じた。
インテリジェンス情報の知識のあるNATOの軍当局者は、NATO内では、戦局がウクライナ側に著しく有利となる時期について、またウクライナに2014年にロシアに奪われたクリミアとドンバス地域を奪還する能力があるかについて議論が行われていると述べている。
その当局者は、「私は、彼らは(クリミアとドンバスの奪還が)できると思っている」と述べた。そして、「今ではないし、すぐでもないが、しかし、彼らが戦い続けるなら、できると思う」と指摘した。
同時にこの人物は、それらの地域の地元住民の潜在的反応に注意を向けた上で、「彼らがその領土を取り戻すために本当に戦闘すべきなのかどうかという点には疑問がある」とも述べた。
これに先立ち、ウクライナのマリャル国防次官は11日、ウクライナは完全勝利まで、国際的に認められた国境内の全領土の解放まで戦っていくと発言していた。
ウクライナのブダーノウ国防省情報総局局長は、スカイ・ニュースへのインタビュー時に、ウクライナにおける戦争は年内に終わり、現在ロシアが一時的に占領している領土は全てウクライナ政権のコントロール下に戻されるだろうと発言していた。
同時に、ゼレンシキー大統領は3月27日、ロシア軍の撤退については「譲歩的領土までの撤退。それはつまり、2月24日、侵攻前までの状態。そこまで戻らせよう」と発言し、ロシアを完全に領土から撤退させることは、「第三次世界大戦をもたらす」とし、2014年から占領されているクリミアとドンバスの奪還は協議により返還を目指す意向を示していた。
写真:ウクライナ軍参謀本部