ウクライナ東部ドネツィク州、ロシア軍が集合住宅を砲撃=各地情勢
ドネツィク州軍行政府広報室が報告した。
発表には、「救助隊は(破壊された集合住宅の)4階のアパートの捜索実施時に、建物の破壊で出られなくなっていた男性を救助した」と書かれている。また、救助隊は、瓦礫の下からの捜索作業を続けているという。
キリレンコ・ドネツィク州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、「敵は、バフムート地区を最も激しく砲撃している。0時頃、ロシア人は、バフムート市の集合住宅を破壊した。暫定情報では、瓦礫の下に4名の人がいる可能性があるということだ」と報告した。
写真:国家警察
また同氏は、同州のその他の自治体の情報として、トレツィクでは、ロシア軍が病院を砲撃し、1名が負傷、3棟が損傷したと伝えた。シヴィトロダルシク共同体では、ロシア軍がオドラジウカとマヨルシクを砲撃、犠牲者は出ていないという。シヴェルシクでは、夜間敵の砲撃があり、民家が破壊。ポクロウシク地区では、ミルノフラドとアウジーウカ共同体、オチェレティネ共同体が砲撃されたとあり、アウジーウカでは大規模な火砲砲撃、オチェレティネ共同体ノヴォバフムチウカでは多連装ロケットシステム「グラート」による砲撃があったと報告された。
同州では、14日を通じて、ロシア軍攻撃により民間人2名が死亡、13名が負傷したという。
ドネツィク州軍行政府はまた、ユーチューブ・チャンネルにて、ロシア軍の同州ミコライウカへの砲撃の際に破壊されたスポーツ施設と行政サービス提供センターの動画を公開した。
南部ドニプロペトロウシク州のレズニチェンコ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、15日未明、ニコポリ地区はロシア軍から5回砲撃を受けたと伝えた。
レズニチェンコ氏は、「ニコポリ地区は、敵から夜間に5回の砲撃を受けた。犠牲者は出ていない。マルハネツ共同体では、電線が損傷。700世帯以上で停電が発生した」と伝えた。
同氏はまた、ニコポリ市へは、ロシア軍が4回攻撃し、多連装ロケットシステム「グラート」や自爆型無人機がしようされたとし、民間家屋10軒、太陽光発電パネル114枚、サナトリウム、地元企業2軒が損傷したと伝えた。
さらに同氏は、15日夜間中は前日夜のミサイル攻撃の被害克服が取り組まれていたとし、とりわけ、クリヴィー・リフでは、ダムへのミサイル攻撃にて溢れ出した水への対処が行われたと報告した。同時に、112軒の民間家屋にて浸水があり、住民が避難したと伝えた。さらに、ミサイル攻撃により、水道管が損傷し、ソフィーウシキー地区では、約5000人の市民への水供給が止まっていると説明した。
その他、15日8時時点の各地軍行政府の情報にもとづく報告書の概要以下のとおり。
ザポリッジャ州(南部):15日未明、敵はザポリッジャのインフラ施設の一つを攻撃。犠牲者なし。変電所が破壊され、停電が発生。
ハルキウ州(東部):15日未明、ハルキウ市キーウシキー地区へのミサイル攻撃あり。ミサイルは森林部の地面に落下。ハルキウ州では、ロシア軍は14日夜ヴォウチャンシクを砲撃、建物5軒が損傷。犠牲者なし。過去24時間で、クプヤンシク地区シェウチェンコヴェにて住民1名が地雷の爆発を受け病院へ搬送された。
ルハンシク州(東部):衝突ラインの情勢は困難。15日未明、敵は、迫撃砲7発、榴弾砲11発の砲撃実施、さらに多連装ロケットシステムを4回、戦車を2回使用。
ミコライウ州(南部):15日未明、ロシア軍はミコライウ市郊外を砲撃。深夜、同州シェウチェンコとミシュコヴォ=ポホリロヴェへの砲撃あり。また同日未明、チョルノモルカのインフラへのミサイル攻撃あり。犠牲者なし。同日未明、オチャキウへ複数回砲撃あり。主に海面に着弾。犠牲者なし。夕方から夜間にかけて、クツルブ共同体の複数村(ソロンチャキ、ドミトリウカ、ヤセルカ、イヴァニウカ、クツルブ)への砲撃が確認。犠牲者なし。15日、朝から敵は、インフレツ共同体ノヴォオレクサンドリウカを砲撃。犠牲者・破壊なし。ベレズネフヴァテ共同体コンタクト・ライン上は常に砲撃を受けている。14日夕方から15日4時までシローケとチェルヴォナ・ドリナが砲撃された。農業企業への着弾あり。
ヘルソン州(南部):状況は引き続き極めて困難。活発な戦闘が継続。一時的被占領地では、ロシア人による略奪、建物占拠が続いている。ヘルソン市では、侵略者が州児童図書館と銀行建物を占拠した。ノヴァ・カホウカでは、エネルギー企業の建物が占拠された。ロシア人は、50万フリヴニャ以上の価値のある物品を盗んだ。ウクライナ軍は、ミロヴェとドゥドチャニの敵の集積地とウロジャイネとヘルソンの指揮所を攻撃した。
その他の地域は相対的に平穏だった。