ロシアに回復の時間を与えず、さらに圧力をかけなければいけない=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がブリュッセルで開催されている第16回ウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合(ラムシュタイン会合)の冒頭で発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは現在前線にて、戦況で特別な状況、圧力をかけるのが重要な状況にある。一時停止は一切なしだ。一時停止が一切ないことが非常に重要だ。効果的な防衛の原則はご存知だろう。これは、敵に休憩や回復、別の戦術を選ぶチャンスを与えない防衛である」と発言した。
また同氏は、「ロシアは現在主導権を失っており、私たちが同国に圧力をかけているところ」だと強調した。さらに同氏は、「それでも占領者は私たちの陣地に襲撃をかけようとしているし、私たちの防衛と反転攻勢は非常に困難だが、それでもウクライナは、私たちの兵士が状況の展開を定めている。そして、ロシアはこの戦争を自分では対処できていない。それはあなた方も目にしているはずだ」と指摘した。
同氏は加えて、現在いくつかの重要なことを述べることができるとし、「第一に、プーチンはウクライナを得られない。第二に、ロシアは新たな軍拡競争に参加できない。第三に、民主主義はこの戦いに勝つことができる。そして、それは私たちの国のためだけでなく、それぞれの国家のため、全世界のために不可欠なことなのだ。私たちの時代は、民の奴隷の時代ではない」と強調した。
同氏はまた、ロシアの野心はウクライナに限定されてないのであり、その野心が「ウクライナでできるだけ迅速に敗北を喫すること」が重要だと主張した。そして、「私たちが砲弾を探したり、ロシアの独裁者が廃墟に変えようとするかもしれない、あるいは、狂気の帝国あるいは影響圏へと組み込もうとするかもしれない欧州、アジア、アフリカの他の国に戦車を共有したりしなくても済むようにするための最善の可能性なのだ」と発言した。
そして同氏は、ロシアが始めた戦争の公正な終結に達することが重要だとし、公正な終結とは「私たちの主権の完全な保護、私たちの領土一体性の完全な回復、この侵略の後のウクライナの安全の完全な保証」だと強調した。
なお、11日、ブリュッセルにて、第16回ウクライナ防衛問題コンタクトグループ会合(ラムシュタイン会合)が開催されている。
写真:NATO