「西側諸国はロシアの敗戦を恐れつつ、ウクライナの敗戦は望んでいない」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がAFPへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏はまた、マクロン仏大統領によるパリ夏季五輪の際の停戦への呼びかけを否定し、それは部隊や火砲を移動させるための時間をロシアに与え、ロシアにとって有利となるものだと指摘した。
さらに同氏は、ウクライナと西側同盟国は「同じ価値」を有しているが、しばしば「異なる見方」を有しているとし、特に戦争の終わり方に関して見方が異なると発言した。
その際同氏は、「私たちは、西側がロシアの敗戦を恐れるというナンセンスな状況にある。そして、彼らはウクライナの敗戦は望んでいないのだ」と指摘した。
同氏はまた、朝鮮半島の境界線画定のようなあり得る戦闘停止シナリオについて質問されると、「皆が戦争をより早く終わらせるための何らかのモデルを見つけたがっている」と述べた。
その他同氏は、中国や発展途上国に対して来月スイスで開催される「平和サミット」に出席するよう呼びかけた。
同氏は、中国のようなグローバルプレーヤー国家にはロシアに対する影響力があるとし、「そのような国がより多く私たちの側、言うなれば、『戦争終結』の側に来れば、ロシアは動かざるを得なくなり、彼らを相手にせねばならなくなる」と発言した。
さらに同氏は、「私たちは、戦争が私たちにとって公正な平和で終わることを望んでいる」としつつ、「西側は戦争が終わることを望んでいる。それだけだ。できるだけ早く。彼らにとっては、それが公正な平和なのだ」と指摘した。
さらに同氏は、ウクライナは防空の観点で国を守るための「必要なものの約25%」しか有していないと発言した。同氏は、ロシアとの「均衡を得るため」には、戦闘機「F16」120〜130機、あるいは、その他の現代的航空機が必要だと強調した。
さらに同氏は、西側の武器でロシア領を攻撃することへの制限を強く批判した。ただし、最近英国と米国は、これらの禁止の緩和をほのめかしている。
同氏はその際、「彼ら(ロシア)は自国領から私たちの領土をどのような武器で攻撃することもできる。それがロシアの最大の有利だ。私たちは、ロシア領にある彼らのシステムに対して、西側の武器では何もすることができない」と発言した。
写真:大統領府