ウクライナ軍、ロシア軍がヘルソン市近辺に集結させている300隻のボートにつきコメント
ヴォロシン氏がテレビ番組出演時に、記者からの、ロシア軍がドニプロ川渡河のために集結させているとする300隻のボートに関する質問に答える形で発言した。
ヴォロシン氏は、「南部防衛戦力司令部も、あらゆる情報を有しているが、しかし、私たちはどのような情勢展開への準備もできている。こう述べよう。300隻のボートは、300隻のボートだ。それらを何らかの深刻な脅威と呼ぶことはできない」と発言した。
同氏はまた、攻勢を行うには、戦闘用機材を含めた渡河が必要であり、そのためには渡河用の橋を用意するか、ボートより大きな何らかの(輸送)手段が必要だと指摘した。
そして同氏は、「しかし、300隻のボートは…、1隻には5人の襲撃兵を乗せられる。彼らがどのようにその輸送を行うのだろうか? 複数の砲撃があればすぐに終わるということはわかるだろう」と発言した。
また同氏は、現時点で前線のその方面にはウクライナ軍に火砲のコントロールがあると認めた。
さらに同氏は、ドニプロ沿岸方面では、毎日複数の襲撃行為が複数回生じていると伝えた。その際同氏は、「敵はドニプロ川河口の島々のある地帯のコントロールを奪う、ないしは、少なくとも足がかりを作ろうとしている。毎日約5〜7回の襲撃があり、それら全てが失敗しており、彼らは兵員と水上移動手段に損耗を出し、敵には一切の効果が出ていない…。それは、むしろ偵察・捜索行為に似ている。なぜなら、それは歩兵5〜7人の小グループの襲撃だからだ。彼らは効果を出していないし、いかなる結果も出していない」と説明した。
加えて同氏は、敵はウクライナ軍が岸辺に何があるか知っていることを知っているとし、ウクライナ側にもロシア側にもそこは技術的に設備が構築されており、地雷が敷設されていると伝えた。
同氏は、「そして、水上障害突破のような何らかの複雑な作戦をする、しかもドニプロのようなところでそれを行うのは、とてもとても困難なのだ。そのためには、大型な準備が必要だし、現代の偵察手段がある中で、それを隠すのは非常に難しい」と強調した。