【MH17裁判】裁判官ら、再建された撃墜マレーシア機を視察
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ウクルインフォルム
26日、2014年のウクライナ東部にて撃墜されたマレーシア航空MH17便撃墜事件の裁判の遠征公判が、再建された撃墜旅客機の保管されているオランダのギルゼ・レイエン空軍基地にて開かれた。
ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
遠征公判は、約5時間にわたり行われた。視察は、裁判官、遺族弁護士、追訴されたオレグ・プラートフ被告人の弁護士が参加した。なお、裁判官が再建されたMH17便を目にするのは初めてであり、ヘンドリック・ステンガユス裁判長は、再建旅客機に非常に強い印象を受けたと強調した。
写真:イリーナ・ドラボク/ウクルインフォルム
公判が再開されるのは、2021年6月7日であり、事件の内容面での審理が始まる。
マレーシア航空機撃墜事件とは、2014年7月17日、アムステルダムからクアラルンプールへ向かっていたマレーシア航空機MH17がウクライナ東部ドンバス地方上空で武装集団により撃墜され、乗客・乗員合計298名全員が死亡した事件をいう。
2016年9月、国際共同捜査チーム(JIT)は、同事件の技術捜査の結果として、同航空機が、親露武装集団支配地域から地対空ミサイルシステム「ブーク」により発射された弾頭「9M38」により撃墜されたことを判明させた。
2018年5月24日には、JITは、MH17を撃墜したロシアのミサイルの破片を公開しつつ、ミサイルがロシアのクルスクを拠点とするロシア軍第53対空ミサイル旅団に属するものであることが判明したと発表した。
2019年6月、マレーシア航空機MH17撃墜事件の捜査を行う国際共同捜査チーム(JIT)は、同撃墜に関与した容疑者4名を公表している。
2020年10月、ロシア連邦は、MH17機撃墜事件捜査に関するオーストラリアとオランダとの三者諮問グループを一方的に離脱している。
MH17事件の公判は2020年3月9日にオランダにて始まっている。