NATO、ウクライナとジョージアの将来加盟の決定を確認
NATOブリュッセル首脳会談コミュニケが公式ウェブサイトに掲載された。
当該のウクライナ関連は第69段落。NATO首脳たちは、「私たちは、ウクライナが、プロセスの不可分の一部である加盟行動計画(MAP)をともなってNATO加盟国となるという、2008年ブカレスト首脳会談にて採択された決定を繰り返す」と指摘した。また、その際、「私たちは、各パートナーがそれぞれのメリットにもとづいて判断されることを含め、同決定およびその後の決定の全ての要素を再確認する」とも指摘している。さらに、「私たちは、ウクライナが外部からの干渉を受けずに自らの未来と外政政策を決定する権利を支持する」とも指摘し、本件がロシアの干渉し得る事項でないことを確認した。
なお、第68段落では、これと同様の内容にてジョージアについて言及がされている。
また、本件につき、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は、同日の記者会見時に、NATOはウクライナとジョージアのために「オープンドア政策」を継続したと発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ストルテンベルグ氏は、「私たちは、私たちのパートナー国、ウクライナとジョージアと連帯しており、彼らをNATOに近づける改革を支持し続けていく」と発言した。
記者がオープンドア政策について尋ねると、ストルテンベルグ氏は、NATO加盟国たちは、本件に関する2008年NATOブカレスト首脳会談時に採択された義務を確認したのだと指摘した。
同氏は、「私の主要なメッセージは、NATOはウクライナと連帯している、というものだ。私たちは、ウクライナの領土一体性と主権へ強力な政治的サポートを与えている。私たちは、実質的サポートも与えており、NATO全体の文脈においても、加盟国との二国間のレベルでも、そのサポートを高めている」と発言した。
ストルテンベルグ氏は、今回の首脳会談コミュニケにおいて、NATOの扉は開かれており、また2008年首脳会談の決定が現在も有効で有り続けていることを確認したのだと指摘した。同氏は、「自らの安全保障を運営する手段の選択しかり、各国が自らの道を選択し、NATO加盟国になりたいかどうかを決める権利を持っていることを強調したことが非常に重要だ。つまり、いつウクライナが加盟国になるかを決めるのは、ウクライナと30の同盟国の問題であるということだ。ロシアは、言うまでもなく、本件に発言権を持たない。なぜなら、彼ら(ロシア)は隣国の行動に拒否権を発動することなどできないからだ。私たちは、大国が小国の行動を決めるという、『影響圏システム』には戻らない。(中略)それが根本的原則である。私たちは、ウクライナに加盟する準備ができたかどうかを、30の同盟国が決定する権利を持つのと同様、各国の決定の権利も認めている」と発言した。