ウクライナに派遣する欧州部隊は最大10万人が必要となる可能性あり=ロイター
ロイター通信が報じた。
報道によれば、マクロン仏大統領が主導する協議はまだ初期段階だが、しかしすでにそのミッションの可能な目的や任務に関して意見の対立が見られているという。
欧州諸国の首脳は現在、ウクライナへの軍事・経済支援を増加することに集中しており、プーチンに協議へ向かう用意があるとの兆候は目にしていないと述べている。
他方で、舞台裏では、複数の高官が現在、欧州諸国がどのようにウクライナの安全の保証を提供することができるかについて、数万人の兵士のウクライナへの派遣を含め、検討しているという。
そのような数の部隊のウクライナへの派遣は、対立のリスクを高め、ウクライナへの提供によって武器在庫が減少している欧州の軍隊を引き延ばしてしまうと指摘されており、また欧州の人々は大きな任務における米国の支援に大きく依存することに慣れてしまっているとも書かれている。
情報筋によれば、トランプ米次期大統領は、停戦確保に米国軍を参加させる可能性を排除しており、また12月7日にパリで開催されたマクロン仏大統領とゼレンシキー宇大統領との協議の際に、欧州の人々が単独でこの役割を果たす必要があると主張していたという。
ロイターは、ウクライナがNATO加盟によって安全保障を得るにせよ、二国間の保証を得るにせよ、ウクライナに欧州の軍隊を展開させることになることを意味し得ると指摘している。
複数の欧州の高官は、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、英国といった欧州の大国がそのような部隊の主要な部分を構成する可能性があると述べている。
専門家や高官は、その部隊の規模に関して様々な評価を出しており、多くのことがミッションの課題に左右されていくと指摘している。専門家の中には、ウクライナへは約4万人の欧州の軍人の展開が妥当だろうと予想。他方で、部隊の派遣準備や、派遣後の再編も想定したローテーション方式だと、ミッションには約10万人の軍人が携わるかもしれないとの指摘もある。欧州の安全保障分野の関係者また、10万人規模の兵力が必要になる可能性があると述べている。
なお、欧州、米国、その他のパートナーは、90年代のボスニアに約6万人、コソボに約5万人の部隊を派遣したが、現在これらのミッションはかなり縮小されている。