
「ミンスク3合意は生じない」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が英記者ピアズ・モーガン氏へのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「私は、自分が大統領になってからのことを全て覚えている。『ミンスク(編集注:ミンスク諸合意とその履行を巡る協議)』があり、コンタクト・ラインがあり、そのライン沿いで毎日人が亡くなっていた。そう、大規模な殺害、つまり、大規模な大砲の砲撃こそなかったものの、それでも毎日何かが起きていた。家族は身内を、軍人を、民間人を失っていた。学校に砲弾が飛来した、といったことが起きていた。つまり、非常に間違ったあらゆることが起きていたのだ。そして、その時も、軍の撤退が話されていた。私は今、『そこで停戦が宣言されるべきだ、その後軍の撤退が行われるべきだ』というようなことを聞いている。信じて欲しいが、それは『ミンスク3』だ(編集注:3回目のミンスク合意のようなもの、という意味)。私たちは絶対に『ミンスク3』へは向かわない。それはウクライナにとって安全の保証ではない。私たちには保証が必要だ。なぜなら、保証は皆にとって重要だからだ」と発言した。
その際同氏は、最善の安全の保証はウクライナのNATO加盟だと指摘した。
同氏は、「NATOは、プーチンが再び私たちのところへ襲来する可能性が小さいという保証だ。NATOはNATO加盟国にとって、数十万規模のウクライナの部隊が彼らを強化するという保証だ。そして、それはNATOの強力な軍となる。皆にとってそれは非常に重要だ。NATOは、ロシア人にとっては、ウクライナがその後彼らのところに戦争をしかけることのない、全ての問題を外交的手段のみで解決していくという保証である。そのため、私は、NATOが皆にとっての保証だと述べたのだ。安定的で、より安価な保証だ」と発言した。
写真:大統領府