ウクライナはロシアの代わりに速やかにシリアに製品を供給する準備がある=宇外務省
ウクルインフォルム
ウクライナのティーヒー外務報道官は23日、同国はシリア新政権がロシア企業との間でタルトゥース港管理に関する合意を破棄したことを歓迎しているとした上で、ウクライナはロシア製品の代わりに迅速にシリアへ製品を供給する準備があると伝えた。
ティーヒー外務報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ティーヒー氏は、「ウクライナの私たちはシリア政権がロシアによるタルトゥース港利用に関するロシア側との合意を破棄したことを歓迎する。私たちは、それはシリア新政権によるシリアの交通・経済インフラに対する国家としての主権を回復するという、愛国心と覚悟を示すものだと思っている」と発言した。
また同氏は、ウクライナはまたシリア新政権によるロシア産製品の輸入禁止に関する決定も歓迎しているとし、ロシアが過去10年間ロシアの蛮行にて苦しんできたシリア国民の未来に対する影響力を徐々に失っていることは全くもって公正なことだと考えていると伝えた。
さらに同氏は、ウクライナに今後もシリア国民に人道支援を提供していく準備があることを認めた。
その際同氏は、「最初の支援品は、ご存じのとおり、すでにシリアに届いており、それは今後も継続される。私たちは、ロシア侵略者、何よりアサド政権に供給していた製品などの代わりを、迅速かつ効果的に供給するためのあらゆる可能性を有していると思っている。それ(編集注:ロシアが供給していた製品)はシリア人ではなく、アサドに提供されていたことは強調すべきだ」と発言した。
これに先立ち、シリア新政権は、ロシア企業との間のタルトゥース港の管理に関する投資合意を破棄していた。また、1月17日には、ロシア、イラン、イスラエルからの製品の全ての海路・陸路を通じたシリアへの持ち込みの禁止が導入されていた。
なお、ウクライナは、国連世界食糧計画(WFP)とのとの協力で、人道支援プログラム「ウクライナからの小麦」を通じて、昨年12月末にシリアに対して500トンの小麦粉を発送していた。