海軍司令官:ウクライナは、露船舶に対するボスフォラス海峡の封鎖を要求していく
ウクルインフォルム
ウクライナは、アゾフ海でのロシアの攻撃的行為に関連し、国際社会に対しては対露制裁の強化を呼びかけ、またトルコにはモントルー条約によりロシア船舶に対するボスポラス海峡の封鎖を求めていく。
29日、イーホル・ヴォロンチェンコ・ウクライナ海軍司令官が、キーウ(キエフ)における第2回国際海上安全保障会議にて発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ヴォロンチェンコ司令官は、「私は、海軍司令官として、国際社会に対して、ウクライナに対する侵略が行われたということを受け止め、認めるよう、要請する。これに関連し、トルコがモントルー条約(編集注:1936年調印)、具体的には同条約第19項の規範を用いて、(編集注:ロシアの船舶に対する)ボスポラス海峡の封鎖することも求めていく。これは、ロシアに国際法規反を違反することが何を意味するのかを理解させるためである」と強調した。
同司令官は、ロシア連邦はバルト海、北極海、地中海、中近東への影響力を回復し、拡大しようとしていると強調しつつ、「ロシアにとって、ウクライナのコントロールを確立することは決定的に重要である。なぜなら、(ウクライナが)現在の民主主義的で、欧州大西洋統合上の変革を完全に実現すると、ロシア自身の帝国主義的野望と権威主義的な国家システムが破綻するからである」と指摘した。
また、同司令官は、ロシアの軍人のアゾフ海における行動には、ウクライナ刑法典が定める違法行為があり、これらの責任を求める必要があると述べた。
なお、第2回国際海上安全保障会議は、ウクライナ海軍と国際安全保障・防衛センターが共同で開催している行事である。この会議には、政治家、外交官、軍人、国外の専門家や記者が参加しており、黒海・アゾフ海の安全保障上の問題、これらへの適切な対応、安全保障環境の変化による社会・政治的、経済的悪影響、NATOの地域政策等が議論されている。