「ベラルーシの移民危機」ではなく「露による欧州へのハイブリッド攻撃」=クレーバ宇外相
12日、クレーバ外相がオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
外相は、「ロシアがハイブリッド戦争の新しい段階を開始した。複数のハイブリッド武器が用いられている。ガス、移民流入、脅迫、プロパガンダだ。現在、いわゆる『ベラルーシの移民危機』など一切なく、あるのはロシアによる欧州に対するハイブリッド戦争である。モスクワの目的は、問題を生み出しておきながら、同時にその他の世界にその問題をロシアと一緒に解決することを余儀なくさせることにあるのだ」と指摘した。
また外相は、ウクライナは、欧州の平和、正義、安全を支持しているとしつつ、ロシアがその目的の達成を妨害するために用いる手法のことをよく知っていると発言した。
外相は、ウクライナは、そのロシアの手法への対抗手段を知っているし、その経験を喜んでパートナー国と共有していると述べた。具体的には、今週の自身のワシントン訪問時にもその件について話したし、11月15日のブリュッセルでの外相自ら出席する東方パートナーシップ首脳会談準備のためのEU外相級会合の際にも本件が議題となるし、さらにNATO幹部との会談、複数の二国間会合やEU幹部との会合も行われると伝えた。
その上で外相は。「ブリュッセルでは私の協議の重要な議題は、安全保障となる。具体的には、ウクライナ国境沿い、ドンバス武力紛争圏、一時的被占領下クリミア、モルドバのトランスニストリア地域の状況を背景とした、パートナー国からウクライナへの支持の実質的行動についてとなる。状況は深刻だ。私たちは、国内でも国外でも、パートナーたちを最大限動員しており、また、そのハイブリッド危機に効果的に対抗するための可能性を最大化している」と発言した。
外相はまた、ウクライナはすでにベラルーシとの国境を強化しており、またエネルギー危機を最小化するためにパートナーたちと作業をしていると発言した。同時に、「しかし、状況は包括的に検討しなければならないことを強調する。ロシアによるウクライナに対する新しい攻撃の段階に関する情報をまとめて見ると、全ての現象がロシアによる欧州大西洋空間に対する単一のハイブリッド前線を構成していることがわかる」と強調した。