ロシア占領政権、占領下ウクライナでの偽「住民投票」の「結果」を発表
24局が報じた。
ロシア占領政権関係者は、被占領下の州(ドネツィク州、ルハンシク州、ザポリッジャ州、ヘルソン州)の全体で「ロシアへの編入」への「支持」が「97%以上」となったと発表している。また「開票」は終了したと書かれている。
発表された偽「住民投票」の「結果」と称するものは以下のとおり。
・被占領下ドネツィク州(自称国家/ロシア武装集団いわゆる「ドネツィク人民共和国」)における「ロシア編入」支持:99.23%
・被占領下ルハンシク州(自称偽国家/ロシア武装集団いわゆる「ルハンシク人民共和国」)における「ロシア編入」支持:98.42%
・被占領下ザポリッジャ州における「ロシア編入」支持:93.11%
・被占領下ヘルソン州における「ロシア編入」支持:87.05%
ロシア政権関係者は、この捏造「結果」につき、喜びを表明している。ネベンジャ国連ロシア連邦常駐代表は、「ドンバスのロシア編入」が住民に平和と平穏をもたらすだろうと主張した。ネベンジャ氏は、この偽「住民投票」は「完全な透明性の下、全ての国際的ルールを遵守する中で」実施されたという、滑稽な発言も行った。
ネベンジャ氏はさらに、いわゆる「投票所」に武装した兵士がいたことについては、「キーウからの挑発から住民投票参加者を警護するため」だと説明した。
これに対して、ウクライナのゼレンシキー大統領は、「被占領地でのその茶番は、住民投票の真似事とすら呼ぶことはできない」と発言した。同氏は、「結果の代わりに何を捏造するかは、私たちは事前に知っていた。(知るためには)情報機関が特別に努力する必要すらなかった。その茶番のためにあらかじめ決めておいた数字が報道機関に放り投げられたのだ。ロシアは隠れすらしていない」と発言した。
なお、偽「住民投票」の「開票時」とされる写真に未記入「投票用紙」が多く見られることが指摘されている。ソーシャルメディア上に公開された占領者たちが「票」を数える様子の写真の中には、何も記入されていない用紙がたくさん確認されている(注:写真の赤丸部分)。
また、米国やその他G7の国々、欧州の国々、カザフスタンやセルビアといった国々がこの偽「住民投票」の「結果」と称するものを認めないと発表している。
また、27日、国連安全保障理事会では、ロシアによる占領下ウクライナ領における偽「住民投票」実施に関連して、公開会合が開催されていた。