クリミア・タタール民族指導者、イスラム教徒の多い国々にウクライナ支持を呼びかけ

クリミア・タタール民族指導者、イスラム教徒の多い国々にウクライナ支持を呼びかけ

ウクルインフォルム
クリミア先住民クリミア・タタール人の指導者として知られるムスタファ・ジェミレフ氏は7日、現在のロシアの侵略戦争において、世界のイスラム教徒の多い国々によるウクライナ支持は不十分であるとの見方を示し、これらの国にロシアに対する恐怖を克服して、正義の側に立つよう呼びかけた。

ジェミレフ氏がゼレンシキー宇大統領やイスラム教徒ウクライナ軍人などの出席したウクライナにおける初の公式なイフタル行事の際に演説を行った。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ジェミレフ氏は、「率直に言えば、私たち、クリミアのイスラム教徒は、イスラム教徒の国々からもっと大きな支持を待っていたと言わねばならない。さらには、ロシアの侵略は2014年2月の私たちの故郷(編集注:クリミア)の占領から始まったのであり、(クリミアで)弾圧、虐待、拉致、殺人、逮捕、違法偽裁判を最も多く受けたのはイスラム教徒なのだ」と発言した。

また同氏は、国連総会などで、ロシアの侵略、人権侵害を非難し、ロシア軍のウクライナ領からの撤退を要求する決議を支持したイスラム教徒の国は多くなく、大半の国が中立の立場をとり、シリアのアサド政権やアフガニスタンはロシアによるクリミア「併合」と称するものを支持したと指摘した。

同時に同氏は、1979年、自身はソ連軍がアフガニスタンに侵攻した際に、抗議を行い、それによりソ連で3年間にわたり収容されたことを喚起した。

その上で同氏は、「私は理論家ではなく、イスラム法の機微の全ては知らない。しかし、私は、イスラム教徒が善と悪の間、盗人と盗人の犠牲者の間で中立であることができないことは間違いなく知っているし、盗人の側に立つことは、全知全能のアッラーを前にした時の深刻な罪である。私は、イスラム教の国々がウクライナ軍により牙の抜かれた侵略国に対する恐怖を克服できるよう、そしてウクライナと侵略者の戦いにおいてより積極的な立場をとることを期待している」と強調した。

同氏はまた、イスラム教徒が善と正義の側により積極的に立てば立つほど、世界におけるイスラム教の権威もまたより高まるだろうと指摘した。


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