ウクライナ、世界に対してザポリッジャ原発での災害予防のための緊急方策をとるよう呼びかけ
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省は22日、ロシアがザポリッジャ原発施設内に地雷を設置したり、敷地を軍事化したりしていることにより欧州最大の同原子力発電所にて原子力事故が生じる脅威が生じているとし、世界に対して災害を予防するための緊急方策をとるよう呼びかけた。
ウクライナ外務省が声明を発出した。
外務省は、「ウクライナの情報機関の情報によれば、ロシアは一時的に占拠しているザポリッジャ原発にてテロを実行するシナリオを検討している。そのようなテロはグローバルな被害をもたらす」と伝えた。
さらに、外務省は、ロシアはザポリッジャ原発占拠をすることで国際法、核セキュリティの規範・基準、とりわけ国際原子力機関(IAEA)の核セキュリティ・保護に関する7つの基本原則に著しく違反していると指摘した。
その上で声明には、「私たちは、ロシアの犯罪行為に関して、グロッシーIAEA事務局長による明確な評価を期待している」と書かれている。
また外務省は、ロシアの対ウクライナ戦争の結果として生じている世界の核セキュリティ体制が現在さらされている挑戦と脅威のレベルは、極めて高いものであり、国際社会の努力を結集して強化した上で、原子力災害を予防せねばならないと強調した。
加えて、テロ国家ロシアは、各セキュリティに関する国際法のあらゆる重要原則や大半の合意上の義務を違反しているが、同時に同国は今もまだその犯罪行為による公正な悪影響を感じていないと指摘されている。その上で外務省は、G7やEUをはじめとする国際社会に対して、ザポリッジャ原発における原子力災害を予防するための緊急方策をとること、とりわけロシアの原子力分野やロシア軍事産業企業に対する制限措置を発動することを呼びかけた。また、ロシアをテロ国家と認定することも必要だと主張されている。
トップイラスト:エネルホアトム社