マクロン仏大統領、ロシアによる情勢エスカレーションに対応する準備があると発言
マクロン大統領がウクライナのテレビ番組「統一ニュース」へのインタビュー時に発言した。
マクロン氏は、「もしロシアからさらなるエスカレーションの展開があれば、私たちは、ウクライナと欧州の人々のために対応する準備があるが、しかし、フランスが侵略を主導することは決してない」と発言した。
また同氏は、フランスは常に平和に賭けているのであり、同国がエスカレーションを起こすことは決してないとも指摘した。
そして同氏は、「私たちは協議を信じているし、常にそうしてきた。しかし、現在の状況下で侵略者はロシアなのだ…。ロシアが皆を脅している。クレムリン政権がエスカレートを主導している」と発言し、同時に自身はクレムリン政権とロシア国民は区別しているとも補足した。
また、同氏は、プーチン露大統領が彼に電話をかけてきた場合には、提案内容を聞くために話を聞くと発言した。その際同氏は、「ええ、私は受話器を取る。なぜなら、それが私の責任であると感じているからであり、彼が提案することを聞くだろう」と発言した。
加えて同氏は、フランスの役割は、チャーチルの言うところの「戦争の神経」となることだと指摘した。同氏は、「つまり、一方で、ウクライナの防衛能力を強化するために全ての必要なものを提供しなければならないが、しかし、その際、情勢緩和も促さねばならない。私たちは、持続可能で強靭で公正な平和に達しなければならない。正にそのために、急に彼が何か提案したがるのであれば、私は彼の提案の本質を聞くだろう。しかし、当然、唯一の協議は、両国(編集注:ウクライナとロシア)首脳が向かうものである」と発言した。
その他同氏は、ウクライナを必ず訪れるとし、訪問時には強力なメッセージと新しい協力軸を提示すると発言した。
同氏は、「私は、(編集注:ウクライナ訪問につき)ゼレンシキー大統領と協議した。全くもって誠実にあなた方に言う。私は必ず訪れる。私にはルールがある。私の訪問をウクライナにとって最大限有益とする、というものだ。そして、私たちは常にゼレンシキー大統領とそのように合意してきたし、行ってきた」と伝えた。
その際同氏は、2月16日にゼレンシキー氏のパリ訪問時に安全保証協定に署名して、「他の全ての欧州の国々に対して全員の同意とウクライナ支持における新たな後押しが必要なこと」を示したと述べた。
さらに同氏は、2月26日にウクライナ支援の会議をパリで開催したのは、具体的な動きを望んでいるからだとし、その際に複数の方向性で決定を採択したことを喚起した。
そして同氏は、「私が物理的に(ウクライナを)訪問するというのは、強力なメッセージと、今年初めに確認された方向で、新しい協力軸があることを意味する」と明言した。
写真:ウクライナ大統領府