ウクライナ外務省、国際調査委員会によるロシアの戦争犯罪報告を歓迎
外務省が本件につきコメントを発出した。
外務省は、「国連の委員会が確認した犯罪は、欧州が第二次世界大戦時以降見たことのない蛮行の規模を示している。その蛮行の罪人は全員、罰せられねばならない。犯したことの責任は、ロシア占領者が最も恐れているものであり、それはつまり、国際社会全体の課題がその責任を不可避のものとするという点にあるということである」と説明した。
また外務省は、独立調査委員会は、ロシア政権が一時的占領下ウクライナ領で行った深刻な侵害行為や国際犯罪に関する追加的証拠を集めたとし、拷問、意図的殺人、強姦、その他の性的暴力と関連する犯罪、民間人の違法な自由剥奪、強制失踪、ウクライナ児童の違法な追放(連れ去り)、文化・歴史遺産への攻撃・破壊の事例が掲載されていると伝えた。
そして、「新たな証拠は、ロシア政権がウクライナの民間人にも捕虜にも体系的な拷問を続けているとの委員会の暫定結論を確認するものであり、それは、一時的被占領地でもロシア連邦領内でも、ウクライナ人に対する戦争犯罪を構成している」と指摘されている。
さらに外務省は、同報告書はマリウポリの戦闘と封鎖の民間人にとっての深刻な被害を評価しており、大量の犠牲者と民間施設の被害を確認し、さらに被害を受けたマリウポリ住民の証言も掲載していると伝えた。
加えてコメントには、「委員会の結論は、特にロシアのウクライナの人々に対する深刻な国際犯罪のさらなる認定を目的としたさらなる調査の必要性を示している。それは、国際裁判・法廷の審理のための証拠の一部となるべきものである」と書かれている。
外務省は、国際社会に対して、ロシアの侵略、蛮行、テロに終止符を打ち、ロシアの犯罪者の責任追及を確実なものとすべく体系的な圧力をかけ続け、国際監視団体や人道ミッションが違法に拘束されるウクライナ民間人の元へとアクセスを認め、捕虜を解放・交換させるよう要求することを呼びかけている。
これに先立ち、3月15日、国連のウクライナにおける独立国際調査ミッションが、ロシア政権とロシア軍が一時的に占領するウクライナ領で行ってきた戦争犯罪や、国際法・国際人道法違反の新たな証拠を記録した報告書と発表していた。
同報告書は、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のウェブサイト上でダウンロードが可能となっている。