ウクライナ正教会、クリミアでの教会弾圧問題を審議するよう三者コンタクト・グループに要請
エピファニー首座主教がラジオ・スヴォボーダ通信へのインタビュー時に発言した。
首座主教は、「私たちは、三者グループ協議にて本件を取り上げるよう、ミンスクの代表者にさえ呼びかけたのだ」と発言した。
首座主教は、ウクライナ正教会はそれに先立ち、ゼレンシキー大統領に対してクリミアのウクライナ正教会信者への弾圧に対応するよう呼びかけたと指摘した。
首座主教は、「大統領は本件を書きとっていた。また他の教会・宗教団体代表者も、(クリミアにて)迫害が起きていることを指摘した。プロテスタント信者やムスリムである。そのため、私たちはともに会談の際に本件を大統領に伝えたのだ。また政府にも、最高会議にも、彼らが然るべく本件に注意を向けるよう呼びかけている」と強調した。
なお、クリミアのシンフェローポリ市に位置するウクライナ正教会の聖ヴォロディーミル・聖オリハ大聖堂は、裁判所によるロシアの「クリミア資産・土地関係省」に譲渡する判決が出た後、略奪被害を受けたことが伝えられている。
この大聖堂では、クリミアのウクライナ正教会信者のために聖体礼儀が執り行われている。
ロシアのクリミア資産・土地関係省は、2019年2月、クリミア教区との間の契約が既に切れているとし、この大聖堂の建物を明け渡すように要求し始めていた。
6月28日、ロシアがコントロールするクリミアの「仲裁裁判所」は、大聖堂の建物を同省に使用可能にするよう義務付ける判決を下していた。その際、クリメント大主教は、同判決を控訴すると述べていた。
6月中旬から、大聖堂内でウクライナ正教会クリミア教区側の同意なく、クリミア資産・土地関係省主導の工事が開始されていた。
クリメント大主教は、これまでもウクライナ政権に対して繰り返し、同教会がクリミア内に有す施設等の資産の保護を要請していた。