大統領選挙ならゼレンシキー現職が引き続き1位、国会選挙は与野党逆転
16日、キーウ(キエフ)国際社会学研究所が2月5日〜13日にウクライナ全土で実施した世論調査の結果を発表した。
大統領選挙が行われた場合の投票先を問う設問では、ゼレンシキー現職大統領に投票するとの回答は全体の19.1%(回答困難・無回答を省いた場合は25.1%、以下かっこ内同じ)で最も高かった。これに続き、2位はポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首が16.6%(21.8%)、3位はティモシェンコ祖国党党首が8.9%(11.8%)だった。
また、ボイコ野党生活党(親露)共同代表は6.3%(8.3%)、ラズムコウ前最高会議議員が5.5%(7.2%)、ムラーイェウ私達党(親露)党首は4.9%(6.5%)が続いた。
キーウ国際社会学研究所は、2021年12月と今回の調査を比べると、ゼレンシキー氏とポロシェンコ氏の支持が7.4%から3.3%まで狭まったと指摘した。
最高会議選挙が行われた場合の投票先を問う設問では、野党の欧州連帯党(ポロシェンコ党首)がトップで15.5%(22.9%)。これに続き、与党の人民奉仕者党(大統領系)が11.1%(16.4%)、祖国党が7.8%(11.5%)であった。
さらに、野党生活党(親露)が6.8%(10.1%)、私達党(親露)が4.2%(6.2%)、賢明政治党が3.9%(5.8%)、力名誉党が3.5%(5.1%)だった。
同時に、研究所は、昨年12月時点では、欧州連帯党と人民奉仕者党の差は誤差の範囲で、両党は同率1位と言うことができたが、今回の調査では、両党の差が開き、欧州連帯党は「純粋な」支持1位となっていると説明した。
同研究所のアントン・フルシェツィキー副総裁は、何が結果に影響を与えているかを述べるのは難しいとし、政治要因、経済要因、社会要因が政党・政治家の支持に与える影響は有権者によって異なると指摘した。
今回の世論調査は、キーウ国際社会学研究所がCATI方式(сomputer-assisted telephone interviews)で、クリミア、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域を除くウクライナ全土で、18歳以上の人物2000人を対象に実施したもの。理論的誤差は、最大±2.4%だと発表された。