クリミアでウクライナの愛国的な歌を結婚式で流したことで複数逮捕者
14日、ニュースサイト「真実のクリミア」(ラジオ・リバティー系)が報じた。
報道には、「ロシア支配下のバフチサライ地区裁判所は、楽曲『赤いガマズミ』を流したことで、結婚式の開催者と参加者に行政罰を命じた。ロシア裁判所は同楽曲を『ウクライナのナショナリストの戦闘の曲』と読んでいる」と書かれている。
同楽曲を演奏した者たちは、「専門家の結論により、ロシア連邦で過激主義団体と指定され、活動が禁止されているウクライナ・ナショナリスト団体が演奏するウクライナの楽曲を演奏した」ことで有罪判決が下されたという。
さらに「裁判所」は、同楽曲が使用された同結婚式では「ロシア軍の行動への信頼失墜」が行われたと判断したという。
裁判所の言い渡した行政罰は、5万ルーブルの罰金と5〜15日間の逮捕となっているという。
これに先立ち、ソーシャルメディアにて、被占領下クリミア・バフチサライのレストラン「アルパト」にて、地元住民たちがウクライナの愛国的な楽曲『ああ、草原に赤いガマズミが』を使って結婚式をお祝いする動画が公開されていた。その後、占領政権当局は、同レストランを「調査」のために閉鎖させている。
その他、被占領下シンフェローポリにて、ウクライナのバンド「カールシュ・オーケストラ」の楽曲「ステファニヤ」が結婚式で流される動画もオンラインで公開されていた。
クリミアのアクショーノフ露占領政権「首長」は、最近、クリミアにてウクライナの楽曲を流す結婚式について言及し、参加者たちは刑罰を受けるだろうと脅迫していた。
楽曲「ああ、草原に赤いガマズミが」は、ロシアの対ウクライナ全面的侵略を受けて、ウクライナのミュージシャン、アンドリー・フリウニューク氏が領土防衛部隊に参加した際に、ソーシャルメディアに自身が同曲をキーウ・ソフィア広場で歌う動画を公開したことで、ウクライナの人々の間で人気となったもの。
4月に、伝説の英国ロックバンド「ピンク・フロイド」が1994年以来初となる新たな楽曲「ヘイ・ヘイ・ライズ・アップ」は、この「ああ、草原に赤いガマズミが」のアレンジ曲となっている。