ウクライナ国防省、ヘルソン無許可取材による記者登録の剥奪につき説明
マリャル国防次官がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
マリャル氏は、「防衛戦力がウクライナの町を解放する時、最初に入ってくるのは法執行機関職員だ。最初は、保安庁(SBU)と警察が安定化方策を行い、地雷除去が行われる。その最初の日は、民間人の出入域は禁止される。安全とある種の作戦方策実施の必要性からだ。その後、安全が安定したら、公式に国旗が掲げられ、民間人の自由な出入域が許可される。バラクリヤでもそうだったし、イジュームでもそうだったし、リマンやその他解放された自治体でもそうだった」と書き込み、安定化方策実施時の民間人の入域禁止は記者も該当すると補足した。また同氏は、重要な価値は、民間人の人命と安全だと指摘した。
さらに同氏は、第二に、作戦の特殊性からして、法執行機関が自治体への入域制限下にて実施する緊急方策もあるとし、「ヘルソンや近郊にて、敵は爆発物を設置した物を置き去りにしていった。過去数日間、人々が地雷の被害を受けている。そのため、出入域の禁止と制限は、安全方策によるものなのだ」と書き込んだ。同氏は、解放直後に安定化方策が取られている自治体への出入域許可は、法執行機関職員などが定めるものだと指摘した。
また同氏は、戒厳令下では、認証を得ている記者には、活動のためのルールが定められていると述べ、ウクライナ軍が、保安庁(SBU)の調査の後に認証を出すのであり、その調査は義務であり、調査結果が認証提示如何に影響を与えると伝えた。
その上で同氏は、全ての記者は認証を得る際にそのルールを確認しているはずであり、そのルールはウクライナ軍総司令官の命令で定められたものであり、同ルールを破った場合は、同命令に従い、記者認証の無効化の根拠となると説明した。同氏は、例として、リヴィウでミサイル着弾現場で生放送をした西側メディアの記者も認証を剥奪されたし、戦闘圏に勝手に向かったメディアの記者も認証を無効化されたと伝えた。
また同氏は、2022年11月1日時点で、全面侵攻開始以降、報道機関代表者から1万2773件の認証申請が行われ、その内国内報道機関代表者は5462人、外国報道機関代表者は7311人であり、認証が拒否されたのは423人、認証が剥奪されたのは79人だと報告した。
これに先立ち、ロシア占領から解放されたヘルソン市を無許可で取材したことで、ウクライナ政権に記者登録を剥奪されたウクライナや外国の報道機関の記者が、政権に対して、登録返還を要求していた。