キーウで書籍フォーラム始まる 露軍攻撃から焼け残った書籍も展示
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
「本のアルセナル」代表を務めるコズロヴェツ氏は、「『ロシアに破壊された本』という名の展示がある。ハルキウの印刷所から渡された本、破壊された印刷所『ファクトル・ドルク』から持ち込まれた本である。それらは、その印刷所が再開のために支援を必要としていること、出版社がお金と優しい言葉によるサポートを必要としていることを皆に注意喚起するために展示されている。彼らは甚大な被害を受けたのであり、そこで印刷していたヴィヴァト出版もその他の出版も、本の印刷を再開するためには、彼らには私たちのサポートと時間が必要だと話している」とウクルインフォルムにコメントした。
ハルキウの印刷所攻撃の後に焼け残った書籍の展示 写真:ルスラン・カニュカ/ウクルインフォルム
同氏はまた、「私たちは今日、この被害にあった書籍を見せて、国内で何が起きているのかにつき外国からの来客、外国のメディアの注意を引き、彼らがこの情報を今後も広めてくれるようにする」と発言した。
その他コズロヴェツ氏は、今年の書籍フォーラムの開催については、「ウクライナの戒厳令下で、『本のアルセナル』が開催されるのはもう2回目だ。私たちが昨年得た経験は、より良い時が来るのを待たずに、私たちのフェイスティバルを発展させるのに役立っている。なぜなら、今日、私たちは『今、ここで』生きているのだから。ここには、私たちの子供がやってくるし、若者たちが成長するし、私たちとあなたたちは毎日、互いに支えを必要としている。私たちは、コミュニティとなることができるのだ」と発言した。
また同氏は、今年の「本のアルセナル」は昨年より規模が大きくなっているとし、160以上のイベント(ディスカッション、プレゼンテーション、作家との面会、詩の朗読会など)が行われると伝えた。また、ウクライナの100以上の出版社が会場でブースを開いているという。
今回の書籍フェスティバルでは、2014年以上に出版された戦争に関する書籍、退役兵や現役の軍人、彼らの家族によって作られた出版社の書籍に注目が向けられているという。
また、フェスティバルの今年のテーマは「境界線上の人生」だという。
「本のアルセナル」会場の様子 写真:ルスラン・カニュカ/ウクルインフォルム
書籍フォーラム「本のアルセナル」は、2011年に始まったもの。2019年には、「世界で最も優れた文学フェスティバル」の称号を得ている。
2024年5月30日から6月2日まで、キーウ市内の大型展示場「ミスティキー・アルセナル」で開催されている。