ロシア系教会禁止法、8割のウクライナ国民が支持
キーウ国際社会学研究所が9月20日から10月3日にかけて実施した世論調査の結果を発表した。
発表には「80%とという圧倒的多数のウクライナ人が、同法の採択を支持している。不支持は16%、他4%が自らの立場を決めていなかった」と書かれている。
また研究所は、西部と中部では同法支持の割合は少し高いが、実質的にはすべての地域で過半数のウクライナ人が採択された法律を支持していると伝えた(東部では71%、西部では83%)。
キーウ国際社会学研究所は、今回の世論調査を2024年9月20日から10月3日にかけて、CATI方式(computer-assisted telephone interviews)でウクライナの政府管理地域全域の2004名の18歳以上のウクライナ国民を対象に実施。質問の時点で政府管理地域に居住している者が対象で、一時的にウクライナ政府の管理地域外に住んでいる住民は含まれていないが、国内避難民は含まれている。また、2022年2月24日以降に国外に出ている国民も対象となっていない。理論的誤差は最大±2.9%だと書かれている。
また、研究所は、戦争という条件下では上述の理論的誤差の他に、一定の体系的な偏差が加わるとしつつ、同時に、今回の調査はそれでも高い代表性が維持されており、世論の理想的な分析を可能にするものだとの見方を伝えている。
なお、同調査では、自らをモスクワ聖庁系ウクライナ正教会へ帰属しているとの回答は、2021年時点から3分の1に減少し、6%となっている。
これに先立ち、8月20日、ウクライナ最高会議(国会)は、第8371「宗教団体の活動分野における憲法秩序の保護」法案を第二読会で採択していた。同法案は、ウクライナ領内におけるロシア連邦と関連する宗教団体の活動を禁止することを定めたもの。