日本の公安調査庁、ウェブサイト上から「アゾフ大隊」に関する記載を削除
日本の公安調査庁は8日、公式ウェブサイト上の「国際テロリズム要覧2021」からウクライナの「アゾフ大隊」(現国家警護隊特命分遣隊アゾフ連隊)の記載を削除した。
公安調査庁がウェブサイト上で公表した。
公安調査庁は、「近時、一部において、公安調査庁が『アゾフ連隊』をネオナチ組織と認めている旨の事実と異なる情報が拡散されている状況が見受けられますが、このような誤った情報が拡散されていることは誠に遺憾」だと指摘している。
同庁は、その「誤情報」は「国際テロリズム要覧2021」の記載が根拠とされているようだが、そもそも「国際テロリズム要覧」は、「内外の各種報道、研究機関等が公表する報告書等から収集した公開情報を取りまとめたものであって、公安調査庁の独自の評価を加えたものではなく、当該記載についても、公安調査庁が『アゾフ大隊』をネオナチ組織と認めたものでは」ないと説明した。
その上で、同庁は、事実と異なる情報が拡散されることを防ぐため、ウェブサイト上の「国際テロリズム要覧2021」から上記の記載を削除することとした、と発表した。
なお、3月28日、国家警護隊特命分遣隊アゾフ連隊は、ロシアが広めている「ネオナチ」プロパガンダを否定しつつ、現在のロシア・ウクライナ戦争において実際には誰がナチなのかを説明するメッセージを発表していた。
また、アゾフ連隊のプロコペンコ連隊長は、同連隊の隊員たちはロシア軍に包囲されているマリウポリを明け渡すつもりはなく、町のために最後まで戦うつもりだと表明している。