ゼレンシキー宇大統領、米国務長官・国防長官と会談 対露制裁強化計画案を提示
24、25日、米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官がキーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンシキー宇大統領と会談した。双方は、米国からウクライナへの安全保障支援と財政支援につき協議を行った。
25日、ウクライナ大統領府広報室が公表した。
発表によれば、会談の際、ゼレンシキー大統領は、米国側に、イェルマーク大統領府長官とマクフォール米スタンフォード大学教授の率いる専門家グループが作成した「対露制裁強化行動計画」を手渡した。両者は、対露制裁につき協議を行い、その際、ゼレンシキー大統領は、「私たちは、その件で次の行動がどのようなものとなるべきかを理解している。私たちは、パートナーたちの支持を期待している」と発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは、米国がかつてない規模でウクライナを支援していることを評価している。私は、個人的にもウクライナ民を代表した上でも、バイデン米大統領に、そのウクライナ支持におけるリーダーシップに謝意を伝えたい。また、全米国民と米議会に両院、両党の支持につき謝意を伝えたい。私たちは支持を見ており、感じている」と強調した。
同氏はまた、米国がすでに提供した34億ドル相当の防衛支援は、ウクライナの防衛能力強化への最大の貢献であり、ウクライナの防衛能力を質的に新しいレベルへと高めており、それはウクライナ防衛者にとって極めて重要なことだと指摘した。
加えて両者は、経済促進と今後の国の復興のためのウクライナへの財政支援についても協議した。ゼレンシキー大統領は、米国がウクライナの製品の米国市場へのアクセスを拡大することが重要だと指摘した。
その他両者は、ロシアとの和平協議プロセスと、反戦連合強化の展望についても協議した。ゼレンシキー氏は、ウクライナは米国を将来のウクライナの安全保証国の中のリーダーとして見ていると強調した。
また、ロイター通信報道によれば、ブリンケン米国務長官は、米国外交官は今後ポーランドからウクライナ西部の「日々の渡航」を再開しつつ、同時にキーウへの帰還計画を加速するための仕事を行っていると伝えた。
さらにブリンケン氏は、バイデン米大統領は今日、ブリジェット・ブリンク駐スロバキア米大使を駐ウクライナ米大使候補として指名すると伝えた。
ブリンケン氏とオースティン氏は、ゼレンシキー大統領に、総額3億2200万ドルの新たな軍事支援につき報告した。さらに、約4億ドルの軍事支援が中東欧とバルカン諸国の15の国々に提供されるとも伝えた。
ロイターによれば、カービー米国防報道官が、今日(25日)、50名以上のウクライナの軍人が、火砲使用訓練を終了すると述べたという。
写真:ウクライナ大統領府