2月24日ラインまで余分な損失なく到達することも勝利=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、ロシアの全面的侵略が始まる2月24日までに存在したラインまで、余分な人的損失なく到達したら、それはもうウクライナにとっての勝利であると発言した。

ゼレンシキー大統領が大統領就任3年目を記念し行った、「UA一緒」へのインタビューの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「私は、今日の時点では、余計な損失なくその2月24日まであったラインまで到達することは、私たちの国にとっての勝利だと思っている。そう、全ての領土を最後まで取り戻すのではなくだ。全てはそれほど簡単ではない。私たちは、あなた方とこの戦争の代償をみなければならない。一つ一つの脱占領の。いずれにせよ全ては戻ってくる。間違いなく、それは確実だ。私たちは、世界最大の軍、あるいは最大の軍の一つの脊椎を破壊したのだ。私たちはもうそれを破壊した、間違いなく。心理的に私たちはそれを実現したのだ。彼らは、もう今後数十年間立ち上がれない」と発言した。

同時に同氏は、最も重要なことはできるだけ多くの人、軍人を救うことであると、今回の侵攻が結果として示したように、彼らは大きな価値であり、宝であると強調した。

同氏は、一時的なコンタクト・ライン(編集注:2月24日ライン)まで到達することにつき「それが勝利となることを確信している」と繰り返し、「それにより、彼らが私たちを制圧できなかった、私たちは自分の大地を防衛したということになる。それから、私たちは第2の部分へ移行する。そこで、私は、第2の部分を協議のテーブルで話し合えるだけの賢さがその国(編集注:ロシア)に十分あって欲しいと思う。私は、その話し合いの結果が最終的な正義となることを望んでいる」と発言した。

これに先立ち、ウクライナのマリャール国防次官は11日、ウクライナは完全勝利まで、国際的に認められた国境内の全領土の解放まで戦っていくと発言していた

ウクライナのブダーノウ国防省情報総局局長は、スカイ・ニュースへのインタビュー時に、ウクライナにおける戦争は年内に終わり、現在ロシアが一時的に占領している領土は全てウクライナ政権のコントロール下に戻されるだろうと発言していた

同時に、ゼレンシキー大統領は3月27日、ロシア軍の撤退については「譲歩的領土までの撤退。それはつまり、2月24日、侵攻前までの状態。そこまで戻らせよう」と発言し、ロシアを完全に領土から撤退させることは、「第三次世界大戦をもたらす」とし、2014年から占領されているクリミアとドンバスの奪還は協議により返還を目指す意向を示していた

インテリジェンス情報の知識のあるNATOの軍当局者は、NATO内では、戦局がウクライナ側に著しく有利となる時期と、ウクライナには、2014年にロシアに奪われたクリミアとドンバス地域を奪還する能力があるかという点で議論が行われていると述べている

写真:大統領府