ウクライナ軍外国人部隊参加者は「傭兵」ではない=報道官
ウクライナ軍に創設されている「外国人部隊」のマグル報道官は、同部隊参加者は、国際法上の軍人であり、傭兵ではないと説明した。
13日、マグル・ウクライナ防衛外国人部隊報道官がメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムでの記者会見時に発言した。
マグル氏は、「国際法上、誰が軍人で、誰が傭兵かを定める明確な定義がある。ロシアのプロパガンダが、部隊参加者を全員傭兵と呼んでいるのは、単に誤りというだけでなく、その定義に反するものだ。ジュネーヴ条約第1追加議定書第47条を読んだら誰でも、私たちが傭兵でないことを理解する。それは明白なプロパガンダである」と発言した。
同氏は、国際法上、「傭兵」の主な基準は金銭的動機であるとし、つまりある人物が所属する軍の軍人より多くの報酬を受け取っていることがあげられると指摘した。
また同氏は、外国人部隊参加者たちは皆、ウクライナ軍に属していることを証明するウクライナ法にて定められた文書を所有していると発言した。
その上で同氏は、「よって、現実が示すことは非常に明確だ。ロシア人は、国際法をただ無視している。それは誰も驚かすことはないだろう。なぜなら、彼らは戦争の最初から、あらゆる国際法を完全に無視しているのだから」と発言した。
加えて同氏は、ウクライナ軍の外国人部隊とロシア側で戦闘するいわゆる民間軍事会社「ワグナー」の戦闘員との違いについて言及する際、ワグナー社は「あまり透明でない」と述べ、「私が有する情報では、ワグナーグループの戦闘員はロシア軍の機構ではないところから、外部から給与を受け取っており、それがロシア軍軍人よりはるかに多いという。その情報が確かなら、彼らはジュネーブ条約第1追加議定書第47条の意味するところの傭兵である」と説明した。
同氏は、ウクライナ政権が拘束されたいわゆる「ワグナー傭兵」をどのように扱っているかは知らないとしつつ、しかし国際法上は、ウクライナ側は彼らを捕虜として扱う義務を有していないと指摘した。
さらに同氏は、正規の軍人と傭兵を区別することは非常に簡単だとしつつ、「捕虜は名前、自身の識別番号、所属部隊を言わねばならない。それが、戦闘員が捕虜とみなされる際に行わねばならない唯一の要件である。もしワグナーグループの何らかのメンバーが拘束され、ロシア軍内の自らの番号と部隊番号を述べることができたら、彼は捕虜の地位を受け取らねばならない。私は、ウクライナ側は彼らにそのように接していると確信している」と発言した。
加えて同氏は、ロシア武装集団「DPR」が「裁判所」にて外国人部隊に所属する3名の軍人に対して「死刑判決」を下したことに関しては、「捕虜解放のために何ができるか? 国際法が明示しているのは、捕虜の交換である。それがジュネーブ条約にて書かれている決定である。残念ながら、この紛争の一方は、ある人物の捕虜としての地位を認めていない」と発言した。
また同氏は、捕虜交換の可能性については、「私には何らかの具体的な情報はない。しかし、私は、ウクライナと英国の政府の最高レベルで、それらの捕虜の交換組織に向けて何らかのことが行われていると期待している。私は、それがうまくいくことを期待している。何らかの合意になるかもしれない」と発言した。