ロシア軍、ウクライナ各地をミサイル攻撃=地方行政府報告
25日から26日にかけて、ロシア軍は、南部ミコライウ州、西部リウネ州、北部スーミ州、中部キーウ市へとミサイル攻撃を行った。
西部リウネ州のコーヴァリ州軍行政府長官は25日、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍のミサイルが同州サルニ市へ着弾し、住民が少なくとも3名死亡、4名負傷したと報告した。ミサイルが着弾したのは、洗車・車両修理場。
コーヴァリ氏は、瓦礫の下にまだ人がいる可能性があるとし、現場で救助隊が活動していると報告した。
南部ミコライウ州では、シェンケヴィチ・ミコライウ市長が25日、テレグラムチャンネルにて、同市へのミサイル攻撃の被害を報告した。
シェンケヴィチ氏は、「今朝(25日)、ロシア占領者がミコライウをミサイルで攻撃した。市の防衛を担当する軍事指揮所での報告によれば、一時的被占領地からの攻撃だったことが暫定的に確認された」と発言した。
同氏は、民間インフラ、国営企業、教育施設が損傷したと伝えた。
また、国営原子力企業エネルホアトム社は26日、テレグラム・チャンネルにて、ミコライウ市に位置する南ウクライナ原子力発電所の敷地上空をロシア軍のミサイルが通り過ぎたことを報告した。
発表には、「今日、26日、露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)はまた、核テロに踏み切った。6時、敵のミサイルが危機的に低空で南ウクライナ原子力発電所の上空を通り過ぎた。飛翔は動画にて確認されている」と書かれている。
26日朝のキーウ市シェウチェンキウシキー地区へのミサイル攻撃では救助活動が続いている。
その他、各州軍行政府の26日8時時点の情報をもとにした報告書の概要は以下のとおり。
キーウ州(中部):夜間は平穏。朝、防空システムがロシアのミサイルを1弾撃墜。破片が村の1つに落ちた。破壊、犠牲者なし。
スーミ州(北部):夜間は平穏。25日、ロシア軍は国境を越えていないヘリから6発のミサイルを発射。クラスノピッリャ共同体の民間インフラ(学校、クラブ、図書館、病院)に着弾。
スーミ州への火砲砲撃の被害 写真:ジヴィツィキー・スーミ州軍行政府長官(フェイスブック)
チェルニヒウ州(北部):昨晩、ロシア軍が迫撃砲でノウホロド=シヴェルシキー地区フレムヤチュ村付近を砲撃。夜間、敵は、レオニウカとハラハニウカの間とヒルシク村を砲撃。
ハルキウ州(東部):ハルキウ市では、昨晩、ロシア軍が市北部の地区を砲撃。砲弾の一つが集合住宅に着弾。最新情報では、2名が負傷。車両、商業施設、倉庫が炎上。第602小地区の医療施設が破壊。犠牲者なし。ハルキウ州内では、合計7名の民間人が負傷、ゾロチウで1名が死亡。ハルキウ地区、チュフイウ地区、イジューム地区、ボホドヒウ地区で敵からの攻撃あり。
ルハンシク州(東部):ロシア軍はリシチャンシクとビラ・ホラへ空爆実施。破壊多数。特に、テレビ塔が破壊され、車両用橋が激しく損傷。住宅と保安庁建物含む行政施設への着弾あり。24時間で1名死亡、1名負傷。
(編集注:25日、シェヴェロドネツィク市軍行政府のストリューク長官が、シェヴェロドネツィクはロシア軍が完全に制圧したと報告している。)
ドネツィク州(東部):ロシア軍は、アウジーウカにてコークス工場、鉄道敷地、学校、ガレージ、サッカー場、変圧器を砲撃。マヤキ村では学校を、スロヴヤンシク、ペルヴォマイシケ、ニュー・ヨルクでは住宅地を砲撃。民間人3名死亡、2名負傷。
ヘルソン州(南部):戦闘にて、州境近くの自治体に被害。ビラ・クリニツャ、ヴェリコオレクサンドリウカが危機的状況で、建物が多く破壊されている。侵略者に対するパルティザン活動が継続しており、ロシア人と敵対協力者が警備を強めている。
その他の州は、相対的に平穏だった。