ドネツィク州行政府、ロシア軍によるスロヴヤンシク攻撃被害の動画公開=各地情勢

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ウクライナ東部ドネツィク州軍行政府は13日、死傷者の出た同日未明のロシア軍によるスロヴヤンシクへの砲撃の被害を写した動画を公開した。

同行政府がユーチューブ・チャンネルにて公開した

動画では、5階建ての集合住宅の5階から2階までの破壊、吹き飛んだ屋根部分、割れた窓、瓦礫が映っている。高齢の住民は、自身は2階から、配偶者は4階から、救助隊によって救出されたと述べている。

州行政府は、動画へのコメントにて、「1名が死亡、1名が負傷。それが夜間のスロヴヤンシク砲撃の被害だ。ロシア人は、深夜に攻撃を行った。2軒の集合住宅に直接被弾し、他6軒も損傷した。現在ロシア人は、スロヴヤンシクを榴弾砲の射程にも入れている。可能な限り、それを使ってくるであろう。ロシア人にとって、私たちの人々は単なる的なのだ」と書かれている。

同時に行政府は住民全員に対して避難するように呼びかけている。

南部ドニプロペトロウシク州のレズニチェンコ州軍行政府長官は14日、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍は同州ニコポリ地区に75弾の砲弾を放ったと伝えた

レズニチェンコ氏は、「ニコポリ地区はまたロシアの砲弾で暑かった…。敵は、地区を夜間に3回砲撃。ニコポリ地区とマルハネツ地区が重火器で砲撃された。75弾の砲弾が放たれた。死傷者は出ていない」と書き込んだ。

同氏はまた、ニコポリ市自体は2回砲撃され、同市の民家最大20軒、送ガス管複数、電線が損傷したと伝えた。約3000世帯が停電被害を受けたという。

マルハネツ共同体、ミロヴェ共同体、トマキウカ共同体では、敵攻撃で水供給が止まっており、復旧作業が続いているという。

その他、各地軍行政府の14日8時時点の情報にもとづく報告書の概要以下のとおり。

チェルニヒウ州(北部):敵は4階砲撃実施、とりわけ夜間迫撃砲でハラハニウカ近郊を砲撃。ロシア軍は、ホロドニャ共同体、セメニウカ共同体を迫撃砲、榴弾砲で砲撃、無人機で爆弾投下。

ハルキウ州(東部):敵はイジューム地区、クプヤンシク地区、チュフイウ地区の自治体へを砲撃あ。イジューム地区で1名、クプヤンシク地区で1名、チュフイウ地区で1名の住民が負傷。ロシア軍からの州解放作戦が継続。すでに約15万人の住民の暮らす300以上の自治体が解放された。地雷除去と重要インフラ復旧の作業が続いており、住民が人道支援を受け取っている。

ルハンシク州(東部):ルハンシク州では、自治体1つ1つを巡る拠点の戦闘が続いている。敵は、ハルキウ州から撤退しながら、一時的占領地の維持に集中しており、火力の影響力を著しく強めた。夜間、ウクライナ軍拠点に対してロシア軍は4回多連装ロケットシステムで攻撃、14回榴弾砲で、13回迫撃砲で砲撃。また、敵は2回戦車を使用した。

ドネツィク州(東部):14日未明、ロシア軍は、S-300でクラマトルシクを攻撃し、民間家屋を破壊。ミルノフラドを砲撃、学校が損傷。ミコライウカではスポーツ施設が損傷。過去24時間で民間人5名が死亡、16名が負傷。

ミコライウ州(南部):14日未明、ミコライウ市へミサイル攻撃あり。暫定情報では、ロシア軍はS-300を使用。教育施設、インフラ施設、民家が損傷、特に9階建てと5階建ての集合住宅の近くに着弾があった。また、企業敷地に着弾があり、製造施設に火災が発生、車両が炎上。暫定情報では、2名が死亡、3名が負傷。コンタクト・ライン上のベレズネフヴァテ共同体へは恒常的な砲撃が続く。13日日中ロシア軍はチェルヴォニー・ヤルを砲撃、夜間はベレズネフヴァテ駅を砲撃。23時50分、ベレズネフヴァテ近郊への砲撃確認。犠牲者なし。13日、シローケ共同体への砲撃が続き、農業企業への着弾あり、民家1軒が破壊。犠牲者なし。今朝はロシア軍は、シローケ郊外を砲撃。

ヘルソン州(南部):州の状況は引き続き困難、戦闘が継続。最も危機的な状況にあるのは、前線近くの自治体。敵の砲撃がノヴォヴォロンツォウカ、ビラ・クリニツャ、トルドリュビウカ、ヴェレミーウカ、ビロヒルカにあった。砲弾は民家に着弾、損傷・破壊が確認、住民が負傷。複数の自治体で停電、水供給停止。

その他の地域は相対的に平穏だった。